【皇室ウイークリー】(219) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 










陛下きょうご手術、皇后さまがおそばに。 

皇太子ご夫妻「ご無事をお祈り」






 天皇陛下の心臓の冠動脈バイパス手術が18日午前、東大と順天堂大の合同チームにより、入院先の東京大学医学部付属病院(東京都文京区)で行われる。予定では陛下は朝に手術室に入られ、順調に進めば前後の処置も含めて約5時間かかるとみられる。中心となる処置は午後の早い時間に終了する見通し。

 手術が終了し、両陛下に結果を報告した後、執刀医と、宮内庁の金沢一郎皇室医務主管による記者会見が予定されている。

 手術は狭窄(狭くなった部分)がある左冠動脈の「回旋枝(かいせんし)」と「前下行枝(ぜんかこうし)」の2カ所について、別の部位の血管をつないで血流の回り道をつくるもので、陛下は前日の17日に東大病院入院棟の特別室に入院された。

 お付き添いの皇后さまも、17日は病室に1泊された。陛下が11月に約3週間入院した際には、皇后さまが病院に宿泊されることはなかった。陛下は手術後に数日間、ICU(集中治療室)に入られる見通しのため、皇后さまが連続して病室に泊まられることはなさそうだ。

 医師団は手術の実施を明らかにした12日の会見で、両陛下も手術の方針を了承されているとし、「非常に自然に受け止めていただいた」と話した。

陛下は13日午後、手術の発表後初めて外出し、皇后さまと東京都台東区の東京国立博物館で特別展「北京故宮博物院200選」をご覧になった。

 両陛下は出迎えの中国大使夫妻と握手をして美術館に入り、熱心に文人画や書画などをご鑑賞。案内役の説明が終わっても、両陛下で話を続けられる場面もあり、予定の40分間を5分ほどオーバーされた。

 12世紀に描かれた清明上河図巻(複製)の前では、変わった形の牛車が描かれているのを見つけ、皇后さまが「今度皇太子に聞いてみましょう」と話され、陛下が「そうね」と応じられる場面があった。また、清時代の皇帝が重要な儀式の際に着た礼服を見ると、陛下は「明(みん)のころはまた違うんですね」と述べられた。

 博物館を発ってから約1時間後の午後6時すぎには、モーニング姿で、最高裁判事らの認証官任命式に臨まれた。

 ご入院前日の16日まで、陛下は体調に配慮しながら公務を続け、同日午後には皇居・宮殿で、全国連合小学校長会理事会に出席する小学校長ら107人と面会された。

 陛下はお言葉で「昨年は東日本大震災が起こり、多くの命が失われたことは誠に心の痛むことでした。このたびの理事会においては、災害についてさまざまな面から話し合われたことと思います。児童を育てる人々がこの災害を忘れることなく、防災の教育に力を尽くされるよう期待しています」と述べられた。

 この日の様子は普段と変わらず、お言葉も丁寧に読み上げられた。面会終了後には、両陛下で宮殿の廊下を和やかに会話しながら歩かれる様子もうかがえた。

一方、宮内庁東宮職の小町恭士東宮大夫は17日の定例会見で、皇太子ご夫妻について「『ご手術をご無事に終えられますことを、心からお祈りになっておられる』とのことでございます」と述べた。お見舞いの予定については「状況をふまえて考えていくことになると思います」とするにとどめた。

 陛下が11月に入院した際には、ご自身も発熱の症状がみられた雅子さまは、1回も病室を見舞われなかったとされる。

 各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。

 秋篠宮ご夫妻は12日、津田ホール(東京都渋谷区)で、「全国学校・園庭ビオトープコンクール2011」発表会に臨席された。16日、宮邸で、離任する駐日ペルー大使夫妻と懇談された。

 秋篠宮さまは15日、山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)で、所員会議に出席された。

 秋篠宮妃紀子さまは14日、大阪府をご訪問。第63回結核予防全国大会に臨席された。

 常陸宮ご夫妻は14日、ホテルオークラ東京(東京都港区)で、日本デンマーク協会懇親会に出席された。

 桂宮さまは11日、64歳の誕生日を迎えられた。

 高円宮妃久子さまは15日、宮邸で、韓国文化院長と懇談された。16日は宮邸で、日本学生協会(JNSA)基金事務局長とお会いに。17日は宮邸で、帰国した南アフリカ大使夫妻と懇談された。

 久子さまと長女の承子さま、次女の典子さまは17日、東京ドーム(文京区)で、「世界らん展日本大賞2012」の開会式と内覧会に臨まれた。




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        手術を前日に控え、入院先の東大病院に到着された天皇陛下と付き添われた皇后さま

                            =17日午前10時16分、東京都文京区 (代表撮影)