小惑星イトカワの微粒子 世界初公開へ
多くのトラブルを乗り越えて地球に帰還した探査機「はやぶさ」が持ち帰った小惑星イトカワの微粒子の画像が2月25、26の両日、鳥取県倉吉市の倉吉未来中心で、世界で初めて公開される。微粒子を分析している同県三朝町の岡山大地球物質科学研究センターの電子顕微鏡を、未来中心に設置したディスプレーに直結。見学者は遠隔操作で顕微鏡を動かし、さまざまな角度から観察することができる。
微粒子の画像の公開は、同センターと県などが開くイベント「スペースサイエンスワールドinとっとり」の目玉企画。分析中の微粒子を公共ホールで公開するため、同センターから動かさずに画像データを送る方式を採用した。
イトカワの微粒子は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に認められた各研究機関で分析が進められている。同センターには数個が配分されており、今回は直径0・05ミリほどの微粒子各1個をセットした電子顕微鏡2基の画像が公開される。
イベントでは、同センターの分析チームを率いる中村栄三教授やJAXAの稲谷芳文教授らによる「はやぶさミッション」の解説なども実施。宇宙船やロケットの模型展示、宇宙食の試食や宇宙服の試着が体験できるコーナーも設けられる。
分析中の小惑星イトカワの微粒子について平井伸治知事(左)に説明する中村栄三教授(中央)
=鳥取県庁