学校林を備えた岡山市の小学校。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 









【都道府県 伝統の教え】岡山県





 岡山市内で2番目に小規模な小学校が馬屋上(まやかみ)小学校だ。吉備高原の南東に位置し、全校児童27人だが、自然環境に恵まれた同校には他校にない自慢できるものがある。それは学校に隣接、広さ4・2ヘクタールにも及ぶ学校林「馬屋上自然公園」があることだ。

 「自然公園」は昭和43年にでき、以来児童や教育活動にとってなくてはならないものだ。春は新入生を連れてのフィールズワーク大会。夏はデイキャンプで児童は釣りや林から竹を切り出しての鉄砲づくりなどを楽しむ。秋はビオトープを使った調べ学習や栗拾いなどがあり、冬は野鳥観察や山林に自生する七草を摘んでの七草がゆづくり…と広大な林を存分に使った教育活動が展開されている。

 学校周辺には果樹園芸の兼業農家が多い。温室栽培によるマスカットや山すそを利用した白桃生産は全国的に有名で、県下有数の先進農業地域。児童のみならず、保護者同士もが互いの顔がわかる間柄で、学校林の下草刈りなど学校林の維持管理にも一丸となって協力する。

 小規模特認校の指定を受け、岡山市の在住者で希望すれば、市内どこからでも通学が可能。豊かな自然のもとの小学校には学区外から通う児童もいる。