破壊的な改革。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 









【40×40】河添恵子 「破壊的な改革」うねりに期待




“永田ムラ”にはマニフェスト詐欺内閣を筆頭に、民意そして国際情勢から乖離(かいり)した魑魅魍魎(ちみもうりょう)らが跋扈(ばっこ)している。

 隣国の金正恩・新指導者は「核実験を陣頭指揮」したらしいし、金王朝体制を実質上、支援する中国は世界を買いまくり、中華帝国としての野望あらわに利権拡大へと邁進(まいしん)。ユーロ安を千載一遇のチャンスと捉え、「お買い得な実物資産を」との方針で欧州の港湾をはじめとするインフラ、株式、社債、不動産などをハゲタカのごとく狙っている。

 この際、誤解を恐れず言えば中国共産党の一党独裁による決断力&実行力、時代の変化への即応力はお見事だ。日本にもリーダーシップを発揮し、ピンチをチャンスに変えられる果敢な経営者はいるし、被災地では若きリーダーが生まれ奮闘中。なのに、永田ムラには思考停止のパラサイト(寄生虫)ばかり…。

 「破壊的な教育改革が必要」と東京都の石原慎太郎知事が語っていたが、日本が覚醒し蘇生(そせい)していくために、私もそれしかないと考えている。先日、某番組に出演した際、世界に通用するリーダー育成のために「高校生を対象に、数人一緒の寄宿舎生活を半年から1年送らせる」「全国統一テスト&面談などで選んだ人材を国費留学させる」と提案した。子供を“無菌状態”にしたがる超過保護な親が目立つ中、さまざまな人間や環境にもまれ鍛えられてこそ本物のリーダーが生まれ、日本を牽引(けんいん)していけると思うからだ。

 成長著しいアジア諸国は、教育を「国家戦略の重要課題」と位置付け、愛国心&グローバル社会の中で生き抜いていける人材の育成に力を注ぎ、めざましい成果を挙げている。一方の日本は、いくら地方自治体の首長が立ち上がっても、国や文部科学省は動かず、現場の抵抗勢力が行く手を阻むという。

 解散総選挙や政界再編などの使い古されたシャッフルで、国民の政治への信頼を取り戻せるハズがない。首相公選制の是非を含め「破壊的な改革」のうねりに期待する。

                                  (ノンフィクション作家)