愛子さまご通学問題、ほぼ解決?
東宮大夫「週刊誌に責任転嫁」を否定。
宮内庁の小町恭士東宮大夫は16日の定例会見で、皇太子ご夫妻の長女、敬宮愛子さまがマイコプラズマ肺炎から回復し、登校を11月15日に再開されて以降、皇太子妃雅子さまの学校へのお付き添いが激減していることを明らかにした。
小町氏は、16日までの約1カ月間、皇太子さまが付き添われた日はなかったとした。雅子さまについても2日間のみで、それも部分的だったと説明。この問題の説明では険しい表情をすることが多かった小町氏だが、この日は「顕著によい方向。非常に喜ばしい」「かなり普通の状態に戻られつつある」と笑顔で述べた。東宮職によると、具体的には11月15日から12月16日まで通常の登校日は計22日あり、風邪気味で欠席された2日間をのぞく20日のうち、18日が「お付き添いなし」だったという内訳だそうだ。
「ご入院中に何かきっかけがあったのでは?」という記者からの質問には首をかしげたが、これまでの会見での回答と同様に、「9月の山中湖での校外学習がステップとなり、自信をつけられたようだ」と話した。
また、先週雅子さまの誕生日に合わせて発表された「医師団見解」が、週刊誌の報道を強く批判していることについて、小町氏は「責任を転嫁する考えはまったくない」と述べた。「責任転嫁している」などと、週刊誌側から「反撃」されたことを踏まえたものとみられる。
一方、天皇陛下が11月24日に退院してから3週間が経った。ご体調は、側近らによると、「引き続き順調に、徐々に回復されている」とのことだ。
今週は月曜日の12日に新任の駐日大使夫妻とのお茶の後、人事院総裁賞受賞者をご接見、13日は午前にモンゴル国家大会議議長夫妻のご引見と会計検査院長らとの午餐(昼食)、午後には執務と勤労奉仕団へのご会釈に続き、衆参議長のあいさつを受けられた。14日は外務省総合外交政策局長のご進講と信任状捧呈式、15日は総務大臣らからお話を聴取されながらの午餐と信任状捧呈式、16日は全国農業協同組合関係者から被災地の農家の現状を聞くなど、御所で4件の公務に臨まれた。
これらの計15件の公務は、すべて宮殿、御所など皇居内で行われたものだ。退院後には、入院中にできなかったご公務を中止でなく「延期」扱いとしてすでに行われた例もあり、ご活動は入院前のペースとほぼ変わりないようにみえる。宮内庁幹部の会見などでは、記者側から「いきなりトップギアに入れてお仕事をされているように見える」などと、心配する意見もあがっている。
78歳になられる23日の天皇誕生日には、例年通り、皇居・宮殿の長和殿のベランダから、両陛下が皇族方とともに手を振られる「一般参賀」が行われる。ご入院の影響が心配されたが、今年のお出ましは昨年同様の3回となることが、宮内庁から発表されている。
天皇誕生日は一般参賀以外にも祝賀行事が続くため、陛下のご日程は例年とてもハードだ。昨年の日程をみると、陛下は朝に宮中三殿で行われる「天長祭の儀」をはじめ、一般参賀3回を含めた10件の行事に臨まれた。午後は夜に皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻、黒田清子さん夫妻と夕食を取られる「お祝御膳」まで8件あった。
宮内庁によると、16日午後現在、雅子さまは23日の祝賀の儀、宴会の儀ともに出席は「未定」、茶会は「御不参(欠席)」となっている。
皇太子さまは13日、世界銀行東京開発ラーニングセンター(東京都千代田区)で、「水と歴史に関する国際ワークショップ」を聴講された。
同ワークショップは、皇太子さまが名誉総裁を務められている国連「水と衛生に関する諮問委員会」などが主催する研究会で、有識者らが世界各地の灌漑施設の歴史などを紹介した。皇太子さまは時折うなずきながら、約3時間にわたって熱心に聴講された。
三笠宮さまは10日、僧帽弁閉鎖不全症による軽度の心不全と診断されたため、大事を取って同日午後に聖路加国際病院(東京都中央区)に入院された。
宮内庁によると、9日夜に息苦しさを感じたため、10日午後に検査を受けられた。血液が逆流し肺にたまっていたといい、それを排出する投薬治療を受けられたという。治療が効き息苦しさがなくなったため、15日に退院された。三笠宮さまは皇室最高齢で、今月2日に96歳になられたばかり。
三笠宮妃百合子さまと高円宮妃久子さまは16日、皇居内の三の丸尚蔵館で、展覧会「幻の室内装飾-明治宮殿の再現を試みる」を鑑賞された。お2人は10月にも同展覧会を鑑賞したが、11月半ばに展示替えが行われたため再度訪問された。
百合子さまは現在88歳。三笠宮さまと結婚し、皇族となったのは18歳の時で、昭和20年に戦災で焼失した明治宮殿もご存じだという。
しかし、百合子さまは当時宮殿を訪れたときの印象について、案内した学芸員に「とにかく緊張の極致だった」と話し、緊張のためあまりよく覚えていないという趣旨の話をされたそうだ。今月2日に両陛下が同展覧会を鑑賞した際、陛下が「千種の間」についての思い出を話されたことを聞いて、百合子さまは「やっぱり緊張なさらなかったのね。ものすごいご記憶ね」と驚かれていたという。
、床についてはよく覚えていて「床は寄せ木張り?」「各部屋で模様が違うのよね」と話されたそうだ。
各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。
秋篠宮ご夫妻は12日、宮邸で、平成23年度戦略的実務者招へい(太平洋島嶼国政府関係者グループ招へい)の人々と懇談された。14日、宮邸で、第55回日本学生科学賞審査委員長ほかから、同賞について説明を受けられた。16日には、宮邸で、平成23年度「東南アジア青年の船」事業(第38回)に日本から参加した青年らと懇談された。
常陸宮ご夫妻は15日、宮邸で、離任する駐日ウルグアイ大使と懇談された。
常陸宮さまは12日、日比谷松本楼(東京都千代田区)で、平成23年度愛鳥懇話会に出席された。
寛仁親王殿下の長女、彬子さまは13日、新浜鴨場(千葉県市川市)で外交団鴨場接待に臨まれた。
高円宮妃久子さまは13日、韓国文化院(東京都新宿区)で、高円宮記念日韓交流基金顕彰式典に臨まれた。
14、15の両日、愛知県をご訪問。トヨタ・クラブワールドカップを観戦された。16日には、日本橋三越本店(東京都中央区)で、第52回2011年報道写真展を鑑賞された。
「ヤンネ舘野&舘野泉デュオ・リサイタル」を鑑賞するためホールに到着された皇后さま
=11日午後3時12分、東京・上野の東京文化会館小ホール(代表撮影)