自民党は今の日本を知らない! | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 






夕刻の備忘録 様のブログより。




自民党は未だに夢の中を彷徨っているようだ。

相も変わらず、「党内で活発な開かれた議論」をしている。
新人、ベテランの区別無く、堂々と批判合戦に興じている。
総会も、派閥の会合も、マスコミに解放したままである。

何時になったら、自民党は目覚めるのだろう。
何時になったら、自分達の立場に気が付くのだろう。
何時になったら、今の日本を知るのだろう。
何時になったら、何時になったら……

少しは民主党を見習ったらどうか。
何事も決めず、何事も非公開で、何事も有耶無耶にする。
新人は拍手部隊に過ぎず、ベテランは無能の極みである。
あらゆる会合は茶番であり、それらは全て隠蔽されている。

国民が自民党に求めているのは、開かれた議論などではない。
密室での談合である。

マスコミが総力を挙げて、密室談合を叩いていたではないか。
ということは、「密室談合は素晴らしい」ということである。
そして、何より国民は「知りたくない権利」を持っている。

汚い話は聞きたくない、難しい話は知りたくない。
揉め事は見たくない、責任は負いたくない。

それが今の日本である。

自民党の幹部は何も分かっていない。
JNSCを含め支持者の方は週末、地元の議員を爆撃して頂きたい。
このままでは、また負ける。
その負ける理由を、彼等は全く理解していない。

               ★ ★ ★ ★ ★

先日の怒声飛び交う総会を見れば、一目瞭然である。
国民が見たいのは、真剣な議論などではない。
「一致団結した姿」である。

何故、自民党は下野するに至ったか。確かに様々な理由がある。第一にマスコミの問題がある。自民党なら一円でも許されないことが、民主党なら一兆円でも平気である。偏向・捏造もここまで来れば、国家転覆罪レベルである。

しかし、何度も繰り返し書いてきたように、前回の総選挙大敗の最後の引き金を引いたのは、邦夫鳩山の反乱である。由紀夫鳩山と裏で繋がっていたのか、いないのか。単独の衝動的な行動だったのか、あれでも目算が在ったのか。最終的に、有権者が「マスコミ誘導に乗ろうと決めた」のは、あの凄まじい「麻生降ろし」を目の前で見せ付けられたからである。「党内もまとめられないなんて」という決まり文句ほど、選挙にネガティブに作用するものはないだろう。それを自民党議員は自らやったのである。

麻生と谷垣の総裁交代には切れ目がある。あの小渕から森への緊急事態の時でもなかった総裁任期の切れ目がある。自民党は、マスコミの目の前で、茶番に過ぎない首班指名に際して、わざわざ若林を立てるという途方も無い対応を取った。「自民党が生まれ変わるため?」、冗談ではない、全く個人的な怨念そのものではないか。


そして今、谷垣総裁にも同じことをしようとしている。

大与党時代そのままの感覚である。日本に統治能力を持つ政党は自民党しかなく、党内派閥が、事実上の野党であった、そんな時代の感覚のままで、未だに党内抗争に明け暮れている。何処までピントが外れているのだろう。

有権者が見たいのは、党一丸となった団結した姿である。

民主党には、これがある。
内部は完全に腐っている。
誰の意見も通らない。風通しなど全く無い。
それが故に、国民からは「団結しているように見える」のである。
鳩山や菅でさえ、党内をまとめられない自民党総裁よりはマシに見える。自浄能力が皆無であるが故に、逆に無謬に見えるのである。
そして、マスコミがまさにその通りに報道するのである。

有権者の支持の声がしぼんでいくのは致し方あるまい。

被災地を含めて、「ストックホルム症候群」の気配すらある。
ここまで酷い政治をやられると、善悪の区別すらつかなくなる。

多くの国民は「保守的」である。
そして、自民党はこの「保守的の意味」を分かっていない。

保守とは何か。それは全てを自己の責任とする精神である。他人の所為にせず、自然の流れと伝統に照らして、己の責任において将来を決する考え方である。従って、被災地の方々ですら、政府の怠慢を批判するよりは、自己を省みられて苦しまれている。我が国で、徹底的な政府追及が行われないのは、国民のこうした感覚によるものである。

自民党政権時代は、その国民に火を点けようとマスコミは躍起になって、あることないこと、ホラを吹きまくっていた。ところで一転、民主党政権下では、マスコミは擁護しかしていない。時々書かれる「批判めいたもの」は、単なるガス抜きに過ぎない。

如何なるダメ親であっても親の批判はしずらいし、他人の責任に転嫁するのも気が引ける、そんな国民の「保守的な感情」を利用しているのである。そして、この感情は「内輪揉め」をもっとも嫌う。自分達が精一杯我慢して内輪揉めを避けて、近所付き合いをし、親戚付き合いをし、耐えに耐えているにも関わらず、支持政党が毎日毎日、派手にやりあっているようでは、到底応援する気になれないのである。そんな人達には、冗談ではなく「民主党が立派な政党に見える」のである。

この根本的な問題に、何時自民党は気がつくのだろうか。何時になったら、改めて貰えるのだろうか。何時になったら、茶番と隠蔽に徹して、見せかけの団結により国民を騙してくれるのだろうか。

有権者の多くは「知りたくない」のである。それに知らせようとするのは無理である。自民党が、如何に切々と政策を訴えようと、如何に真剣に有権者に対峙しようと、彼等はそんなことは期待していない。難しいことは知りたくない、気分のいい話だけを聞きたい。そして、何もかも他人の所為にするほど腐ってはいないのである。

そこから導かれる結論が現状である。

TPPの問題にしろ、沖縄の問題にしろ、消費税にしろ、自民党が政策の整合性を如何に訴えたところで、それで支持率が上がるわけではない。かつての支持率に戻ることはないのである。それは何故か。多くの有権者にとっては、与党が親であり、親は真面目であり、親のやることは多少の失敗があっても、それは善意に発するものである、と誤解しているからである。自民党が与党時代は辛うじてマスコミの暴風雨を防ぐことも出来た。しかし、野党の体制では、マスコミの垂れ流すネガティブキャンペーンに勝つことは極めて困難である。

何しろ民主党は国政を壟断するテロリスト集団なのである。
テロリストに正攻法が通用するか。
テロリストに説得が通用するか。
テロリスト相手に常識を論じることほど虚しく、かつ危険なことはない。

ならば自民党も、対テロ対策として、彼等以上に猛り狂わなければならない。そのスタートは、何が何でも総裁を盛り上げ、「政治的天才、驚異のリーダーを抱えた炎の集団」としてのアピールを続けねばならない。毎度毎度の「総裁降ろし」では、如何に辛抱強い支持者であっても、心は折れてしまうだろう。

近隣に議員のおられる方はどうか、この旨を伝えて頂きたい。
卑劣な政党を倒すには、奇麗事では済まないのだと。
今必要なのは整合性のある政策ではなく、一致団結した「姿」なのだと。野党の分際で「党首降ろし」をしている場合かと、伝えて頂きたい。