郷土のすばらしさ「荒馬」習って体得。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 









【都道府県 伝統の教え】青森県




青森県今別町大川平に伝わる民俗芸能「大川平荒馬(あらま)」。津軽藩の2代藩主、津軽信牧が今別地方を開墾したさい、津軽半島の西部から伝わったともされる。本来は米作りを滞りなく終えた農家が神様への感謝をささげる踊りで、県の無形文化財に指定された。

 働き者の馬が大地を踏みしめ、たづなを取る女性たちが軽快に跳ねながら踊る、日本では珍しく男女が対になって踊るのが特徴だ。青森を代表する郷土芸能となった荒馬を地元、今別中学校の生徒たちによって守る取り組みが始まった。

 町の教育委員会によると、同中学は昨年度から「伝統文化教育研究指定事業」の指定を受け、荒馬の保存会から全生徒が直接指導される時間を設け、練習を始めた。「荒馬」の複雑で激しい動きを中学生が体得していくことは並大抵のことではない。目標に向けて全生徒が統制の取れたひとつの優れた演技をすべく、集団をまとめ心をひとつにしていく。

 何度も何度も失敗しては練習に明け暮れる日々の末、全生徒は年に一度の秋祭りに臨む。町を挙げての晴れ舞台に満を持して臨んだ中学生は、温かい拍手とともに郷土のありがたみや、すばらしさを実感するという。