【皇室ウイークリー】(202) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 







両陛下、日本人捕虜に心寄せられる。
愛子さまが「通常のご登校」




例年のことだが、10月中旬から下旬にあたるこの時期は、皇室の予定が目白押しだ。

 今週は20日に皇后さまの77歳(喜寿)のお誕生日のさまざまな行事があり、22日には結婚70年を迎えた三笠宮ご夫妻がご感想を発表された(全文は別途MSN産経ニュースに掲載)。あす23日には眞子さまが20歳の誕生日を迎えられ、勲章親授式が皇居で行われる。

 雅子さまは20日の行事のうち、午前の「祝賀」、昼の「ご祝宴」、夜の「お祝御膳」の3つに出席される予定だったが、当日になって「医師の判断により、ご祝宴のみを欠席する」ことが発表された。

 21日の宮内庁東宮職の小町恭士東宮大夫の会見では、理由の詳細を聞く質問が相次いだが、「お疲れがたまったと医師から聞いている」「解釈は差し控えたい」などと述べるにとどまった。

 一方、会見では敬宮愛子さまについて、ここ2週間ほどはご夫妻による通学へのお付き添いが部分的なものになっており、学習院初等科のほぼすべての授業に出席されていることが明らかにされた。

 例えば、愛子さまはご夫妻が皇居を訪問された20日には、1人で歩いて登下校された。途中からのお付き添いもなかったといい、「通常のご登校」をされたことになる。

 20日夜に皇太子ご一家が半蔵門から車で皇居に入る際には、皇太子さまと一緒に、雅子さま、愛子さまも柔らかい表情をみせられていた。今回のメーン写真は、このときのお姿だ。

天皇、皇后両陛下は21日、皇居・御所で、オーストラリアのカウラ市出身で、同市で日本庭園の建設や管理に尽くしたドン・キブラー氏と懇談された。宮内庁によると、今回は両陛下の強いご意向で懇談が実現した。その経緯について少し説明したい。

 両陛下は皇太子時代の昭和48年、オーストラリア、ニュージーランド両国をご訪問。その際、カウラ市にも立ち寄られた。

 カウラ市にはかつて、日本人の捕虜収容所があった。昭和19年8月、日本人捕虜らは脱走を計画したものの失敗し、234人が死亡する事件が発生。死亡した日本兵は、カウラ戦没者霊園の一角に設けられた日本人墓地に葬られ、現地の人々により手厚く管理されてきたという。

 両陛下はカウラ市訪問の際、日本人墓地で供花されたが、側近によると、両陛下はそれ以来、カウラで亡くなった日本兵と墓地を管理してくれたオーストラリアの人々に心を寄せられてきたという。

 平成4年には紀宮さま(黒田清子さん)、7年には秋篠宮ご夫妻が同じカウラ日本人墓地を訪れ供花されているが、側近は「両陛下はカウラへの思いをお子さま方にもしっかり伝えられたのではないか」と話す。

 側近によると、そのカウラで生まれ育ったキブラー氏は、少年時代、日本兵脱走事件を目の当たりにし、日豪の架け橋になりたいという思いを強くしたという。カウラに日本庭園を建築することに尽力し、現在も日本庭園財団会長、日本庭園協会会長、カウラ日本協会会長を務める親日家だ。

 昨年来日した際、キブラー氏の経歴が新聞で報じられ、その記事が両陛下の目にとまり、キブラー氏との懇談を強く希望されたという。

 両陛下との懇談を終えたキブラー氏によると、両陛下は、同氏やカウラの人々に対し、日本人墓地を守っていることや日本庭園を建設し運営してきたことへの感謝の気持ちを述べられたという。

陛下は17日、皇居・神嘉殿で、神嘗祭神宮遙拝の儀に臨まれた。続いて、宮中三殿の賢所で、神嘗祭賢所の儀が行われ、陛下、皇太子さま、秋篠宮ご夫妻、常陸宮ご夫妻、寛仁親王殿下、高円宮妃久子さまと次女の典子さまが拝礼された。

 皇后さまは、右膝下の下腿筋膜炎のため欠席された。がんの手術後、宮邸で療養していた寛仁さまが皇居を訪問されたのは、9月27日の退院後初めて。

 両陛下は18日、皇居・宮殿で、ハイチやゴラン高原、スーダンなどで活動した国際平和協力隊員124人と懇談された。

 陛下はお言葉で「国際平和協力隊として、ハイチ、ゴラン高原、ネパール、スーダン、東ティモールにおいて、地域の安定と平和のために尽くしてこられたことを誠にご苦労に思います。危険を伴う厳しい環境の中での任務には、計り知れない苦労があったことと察しています。この任務が滞りなく行われたことは意義深いことでした。どうかくれぐれも身体を大切にされ、今後も元気にそれぞれの職務に努められるよう願っております」と述べ、関係者や隊員らに「ご苦労さまでした」と言葉をかけられた。

 皇太子さまは21日に山口県に入られた。22日に山口市で「第11回全国障害者スポーツ大会」の開会式に出席し、同日夕帰京される。

各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。

 秋篠宮さまは17日、進化生物学研究所(東京都世田谷区)で、生き物文化誌学会事務局会議に出席された。19日、山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)で、所員会議に出席された。

 秋篠宮妃紀子さまは17日、宮邸で、第59代ホノルル「桜の女王」らと懇談された。18日、リーガロイヤルホテル東京(東京都新宿区)で、「第14回秩父宮妃記念結核予防功労賞表彰状贈呈式」に臨席された。

 常陸宮ご夫妻は19日、明治記念館(東京都港区)で、「第23回高松宮殿下記念世界文化賞」の授賞式と祝宴に臨席された。

 三笠宮さまは17日、宮邸で、離任する駐日トルコ大使と懇談された。

 寛仁親王殿下は18日、宮邸で、離任する駐日トルコ大使と懇談された。21日、宮邸で、新任皇宮護衛官とお会いになった。

 高円宮妃久子さまは15、16の両日、岐阜県をご訪問。「高円宮牌2011女子ホッケー日本リーグ」最終節を観戦された。

 20、21の両日、愛知県を訪問し、「2011年度国際海洋少年団協会年次総会」のレセプションに臨まれた。21日午後には国立西洋美術館(東京都台東区)で、「プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影」開会式に臨席された。

 久子さまと次女の典子さまは18日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑(東京都千代田区)で、千鳥ヶ淵戦没者墓苑秋季慰霊祭に臨席された。





草莽崛起:皇国興廃此一戦在各員奮励努力セヨ。 

臨時国会の開会式でお言葉を述べられる天皇陛下=21日午後、国会・参院本会議場(酒巻俊介撮影)



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皇后さまが77歳の誕生日を迎え、祝賀のため皇居に入られる皇太子ご夫妻=20日午前、皇居・半蔵門



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       皇后さまの77歳のお誕生日を祝うため、皇居に入られる秋篠宮ご一家

       =20日午後、皇居・半蔵門(代表撮影)



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          臨時国会の開会式で、お言葉を述べられる天皇陛下=21日午後、参院本会議場