皇后さま喜寿 被災地の助け合い「支えに」 ご回答要旨
皇后さまは20日、77歳(喜寿)の誕生日を迎えられた。これに先立って宮内記者会の質問に文書で回答し、東日本大震災の被災者らがさまざまな面で助け合ったとされることについて「何にも勝る慰めとなり、気持ちの支えとなりました」と述べられた。
皇后さまは天皇陛下と避難所や被災地を歴訪し、国民を勇気づけられた。だが、「このような自分に、果たして人々を見舞うことが出来るのか、不安でなりませんでした」と、当初はさまざまな思いがあったことを明かし「真によい復興をとげる日まで、陛下のお言葉のように、この地に長く心を寄せ、その道のりを見守っていきたいと願っています」と結ばれた。
震災に関し、皇后さまがお気持ちを詳しく明かされるのは初めて。
一方、健康面では今年、肩や腕の痛みを伴う頸椎(けいつい)症や、右膝下の炎症を患われた。夏以降は陛下とのテニスも控えられている。陛下とご自身について「時に体におこる不具合に対処する一方で、今持っている体力があまり急速に衰えぬよう体に負荷をかけることも必要な、少ししんどい年令に来ているかと感じています」と率直に述べた上で、今後も陛下を支える意欲を示された。
天皇陛下とハマギクをご覧になる皇后さま。平成9年に訪れた岩手県大槌町から種を取り寄せ、御所にまかれたものが、毎年花を咲かせているという=6日、皇居・御所御車寄付近(宮内庁提供)