ゲゲゲの水木さん「天皇家はお化け好き」
愛子さまの俊足はクラス3位
天皇、皇后両陛下が主催される秋の園遊会が13日、約2千人を招き、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれた。天皇陛下と、サッカー女子ワールドカップ(W杯)で優勝した日本代表「なでしこジャパン」の佐々木則夫監督・沢穂希主将とのやり取りは当日の記事で詳しく書いたので、ウイークリーでは、漫画家・水木しげる(本名・武良茂)さんと皇室の方々との「お化け談義」を紹介したい。
「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる水木さんに陛下は「あの、テレビで、『ゲゲゲの女房』を…」と、水木夫妻の自伝小説のテレビドラマを見ていたことを明らかにされた。
陛下は「あれを見ていると、絵を描くのは大変なことですねえ」と述べられた。
終了後に報道関係者に囲まれると、“水木節”が全開に。「両陛下だから特別の気持ちですね。天皇陛下は日本に一人しかいないからね。一人しかいない人というのは珍しいから…」といった調子で記者たちを煙に巻き、妻の武良布枝さんに「あんまりふざけないで」とたしなめられる場面があった。
最もインパクトがあったのは、「いやぁ、天皇家はお化け好きですよ」の一言。「根っからのお化け好き。近づいたときに感じます」と、確信した口調で続く水木さんの言葉に、今度は布枝さんも「いろんな妃殿下が、みなさん関心がおありのようでした」。さらに、「ゲゲゲの鬼太郎」などの作品についても「礼宮さま(秋篠宮さま)は子供のときから関心があったとおっしゃってました」と同調した。
水木さんと皇族方との会話では、常陸宮さまが「カッパは妖怪ですか?」と尋ねられているのが記者の耳に入った。晴れやかな園遊会の場で妖怪話に花が咲くのは、長い歴史の中でも珍しいことだろう。
今回は、高円宮家の次女で23歳の典子さまが初めて園遊会に出席し、招待者と言葉を交わされた。母親の高円宮妃久子さまは公務のため欠席し、典子さまはご一家では唯一の参加となられたが、いとこにあたる寛仁親王殿下の長女、彬子さまが「(典子さまは)今回が初めてです」などと“フォロー”されていた。
園遊会では、皇后さまをはじめとする皇族の女性の方々の服装も注目を集める。今回は皇后さまが和服で、このほかの紀子さま、常陸宮妃華子さま、彬子さま、典子さまはすべて洋服だった。
女性皇族は園遊会では洋服のときも和服のときもあるが、事前の調整でどちらかにそろえられることが多い。今回、皇后さまについては、右足の圧痛(押したときの痛み)のため、ふくらはぎ付近に湿布などを使っていることも、和服にされた1つの理由ではないだろうか。
ちなみに過去の園遊会での女性皇族のご服装を調べたところ、平成22年秋=洋服(雨だった)▽22年春=皇后さまと秋篠宮妃紀子さまが洋服、ほかの方々は和服▽21年秋=和服▽21年春=皇后さまが和服、ほかの方々は洋服▽20年秋=洋服-となっている。23年春は東日本大震災のため未開催だ。
これをみると、洋服と和服をどういう基準で選ばれているのか、規則性はうかがえない。側近によると、皇后さまは園遊会の服装について、春は和服、秋は洋服といったように固定しているのではなく、バランスを考えながら決められているそうだ。
両陛下は8日から11日にかけ、葉山御用邸(神奈川県葉山町)で静養された。今回は皇后さまの足の状態を踏まえ、本格的な外出は控えられた。皇族方も合流されなかった。
皇太子ご夫妻の長女、敬宮(としのみや)愛子さまは8日、学習院初等科(東京都新宿区)の運動会に出席された。
4年生の愛子さまは今回、120メートルの「短距離競走」、「十字綱引き」、「初等科ソーラン節」の3つの学年種目のほか、「学年対抗リレー」に出場された。ソーラン節で着るおそろいのハッピの背中には、それぞれの児童の名前のうちの1文字が書かれていた。愛子さまは「敬」の文字だったという。
愛子さまは2年前に出場したリレーで、カメラの前でガッツポーズを見せられたことが話題となったが、学習院関係者によると、このときのリレーは「紅白対抗リレー」。今回出場したものとは違うという。
「学年対抗リレー」は「紅白対抗リレー」で選抜されなかった中で最も速い児童が選ばれる。このため、愛子さまはクラスの女子では「3番目に速い」ことになるという。リレーは1年生から6年生までの学年同士が6チームに分かれて戦うもので、愛子さまの4年生は3位だった。
宮内庁東宮職によると、愛子さまは今週はかぜをひくことはなく、1人で通学される日もあった。授業参観もあり、ご夫妻がともに学校を訪問されたという。
各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。
秋篠宮ご夫妻は10、11の両日、第66回国民体育大会臨席のため山口県をご訪問。10日はソフトボールと陸上競技を観戦し、11日にはハンドボールを観戦後、総合閉会式に出席された。
14日、宮邸で、外務省儀典総括官から進講を受けられた。
常陸宮ご夫妻は12日、宮邸で、順天堂大学理事長らと懇談された。
14日には「第24回全国健康福祉祭くまもと大会(ねんりんピック2011熊本)」のため、熊本県に入られた。16日に帰京される。
華子さまは12日、高島屋東京店(東京都中央区)で、「第43回日本いけばな芸術展」開会式にご臨席。その後、ホテルニューオータニ(東京都千代田区)で、第43回日本いけばな芸術協会名誉特別会員、特別会員、正会員の認証式に出席された。
寛仁親王殿下の長女、彬子さまと次女の瑶子さまは8、9の両日、第66回国民体育大会臨席のため山口県を訪問された。彬子さまは卓球と空手競技を、瑶子さまはバレーボールとなぎなた競技、ウエイトリフティング競技を観戦された。
高円宮妃久子さまは8、9の両日、宮城県をご訪問。「第18回高円宮牌グラススキージャパンオープン」をご覧になった。
10、11の両日には、徳島県を訪問し、「第23回住生活月間・第23回住生活月間中央イベントスーパーハウジングフェアinとくしま」に臨席された。
13、14の両日、北海道をご訪問。「平成23年度全国食生活改善大会」と「第42回全国食生活改善推進員団体連絡協議会大会」に出席された。
秋の園遊会で招待客に向かって並ばれる天皇、皇后両陛下と皇族方
=13日午後、東京・元赤坂の赤坂御苑(大里直也撮影)
秋の園遊会で漫画家の水木しげるさん夫妻と歓談される天皇陛下。皇后さま、皇太子さまや
皇族方も招待者と歓談された=13日午後、東京・元赤坂の赤坂御苑(大里直也撮影)
学習院初等科の運動会で、愛子さまに声援を送られた皇太子ご夫妻=8日午前、東京都新宿区
学習院初等科の運動会で、十字綱引きに出場された愛子さま=8日午前、東京都新宿区