【紀伊半島豪雨】
台風12号による紀伊半島豪雨で、奈良県に災害派遣されていた陸上自衛隊が14日、撤収した。十津川村役場や五條市内では雨の中、駆けつけた大勢の住民らが隊員を見送った。和歌山県からは9月末に撤収しており、豪雨被災地での陸自の活動は終了した。
陸自は9月4日の派遣要請以来、41日間で延べ約1万1500人が十津川村一帯と五條市大塔(おおとう)町などで展開。連日の行方不明者の捜索や孤立集落の救援にも向かい、いくつもの寸断された道路を切り開いた。
十津川村役場での見送り式で、村上次郎副村長は「復興に向けて頑張る礎(いしずえ)の一翼を担ってもらった」と感謝を伝え、第7施設群長の米津浩幸一佐は「訓練で世話になっている村に恩返しできた。1日も早く復興し村民に笑顔が戻ることを祈念する」と応えた。
行方不明者13人の捜索は奈良県警や消防が続ける。