靖国が哭いている。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 








【異論暴論】正論11月号




一見「保守」でその実「左派」

 政権についた途端、保守政治家としての志を封印したかにみえる野田佳彦首相だが、実は最初から保守でも何でもなかったのではないか-と、前衆議院議員の西村真悟氏が独自の視点で論じている。前首相のように「一見アホ(左派的)でその実アホ」ならば警戒のしようもあるが、野田首相は「一見賢こ(保守的)でその実アホ」だからかえって危ないというのだ。

 論文の中で西村氏は、7月5日に東シナ海で消息を絶った航空自衛隊F15戦闘機の墜落事故に注目。東日本大震災の救援に10万人もの自衛隊員が投入される中、日本の領空が安泰だったのは残りの自衛隊員が懸命に本来任務に務めていたからだが、「(当時の)菅総理とその閣僚であった野田氏は、ともに靖国神社を無視した如く、(任務中に墜落した)尊い殉職者を無視した」と批判する。

 また、「野田氏の閣僚名簿を見れば(中略)外交と国防に無関心で拉致被害者救出など頭の中にない」と指摘。それでも野田首相が保守系とみられていることについて、学生時代の話題を引用しつつ「人物には(1)一見アホでその実賢こ、(2)一見賢こでその実賢こ、(3)一見アホでその実アホ、(4)一見賢こでその実アホ-の四つのタイプがある」。(このアホを左派的に置き換えるなら)「菅氏は(3)で野田氏は(4)だ」と切り捨てる。

保守を装いながら左派的な政策を推進するのは国家と国民に対する裏切りにほかならない。野田首相に残された道はただ一つ、「総理大臣として正々堂々と靖国神社を参拝すること」と西村氏は訴えている。 


                                     (川瀬弘至)