上海地下鉄追突。
高速鉄道の追突事故に続き、今度は地下鉄の追突事故。「日本では考えにくい」。中国 からの一報を聞いた日本の鉄道関係者に驚きが広がった。
全9路線で総延長195キロを運行している東京メトロは平成10年までに全線で追突防止の“決め手”とされる自動列車制御装置(ATC )の導入を完了。自動列車停止装置(ATS)よりも進んだ保安装置だ。
前方に電車がいると自動的にブレーキがかかり、安全な車間距離を確保し追突を避ける。しかもATC が故障して運転速度を指示する信号が途絶えた場合にも、東京メトロの電車は緊急停止するようになっている。
日本のある鉄道関係者は「日本の地下鉄で同じような追突事故が起こった記憶はない」といい、「詳しい状況が分からないが、日本では考えにくい事故ではないか。保安装置は付いていなかったのか」と話した。
中国・上海の市営地下鉄10号線で追突事故を起こし停車した車両=27日(共同)