背筋を伸ばし…しつけの3つの柱。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 








【都道府県 伝統の教え】静岡県




「しつけの静岡方式」を知っているだろうか。「美しく挨拶しよう」「美しく歩こう」「美しく話そう」を3つの柱にしている。

 静岡県は古くから教育熱心な土地柄だが、21世紀を前にした平成10年から評論家の草柳大蔵さん(故人)を会長に「人づくり百年の計委員会」を設け人材育成について検討。翌11年に「意味ある人をつくるために」と題する提言が出された。「意味ある人」とは、「何かができる人」「精神的に自立している人」「思いやりのある人」という3条件を備えていることを目指している。「しつけの静岡方式」も人づくりの土台として盛り込まれた。

 大人自身の価値観がゆらぎ、親の権威が弱くなり、「しつけ」という言葉が死語にもなっている。しつけは社会全体で仕上げるものとし、まずは家庭で3つの柱で気軽に楽しく模索していこうという試みだ。

 「おはよう」「いただきます」などはっきりいう習慣をつける。家庭での挨拶は子供の安心感を生み、家族の絆を増すという。

 昔は親から「背筋を伸ばして歩け」とよく言われたという。立ち居振る舞い、礼儀作法にもつながる。

 テレビばかり見ず、家庭での会話や本の読み聞かせなどを通じ自分の考えを表明する力もはぐくまれる。