会われたのは3日間で1回…
雅子さま校外学習同行の「真相」
皇太子ご夫妻の長女で、小学4年生の敬宮愛子さまが14日から16日までの日程で、山中湖(山梨県)近くで行われた学習院初等科の校外学習に参加された。泊まりがけの学校行事への参加は初めてで、夜は宿舎となっているホテルで、数人の児童たちだけの部屋に泊まられた。
宮内庁の小町恭士東宮大夫は22日の定例会見で、「富士山レーダードーム館見学、青木ケ原樹海ハイキング、山中湖キャンプ場でのネイチャーラリーなど、すべての行事にお友達とお元気に楽しそうに参加され、思い出に残る有意義な校外学習になられたと拝察します」と、3日間のご様子を明らかにした。また、登校問題をふまえて「実現してよかったと考えている」と感想を述べた。
先週の【皇室ウイークリー(197)】では、別の車に乗り、校外学習の場に皇太子妃雅子さまも向かわれたことを書いた。この「同行」をめぐっては、週刊誌の報道が相次いでいるが、この日の会見でも記者側からさまざまな質問が相次いだ。
そこで明らかにされたのは、雅子さまが愛子さまの訪問先を、別の車で遅れて訪問しながら、各所で「距離をおいて見守られた」(小町氏)ということだった。雅子さまは愛子さまに接触しようとはせず、「偶然に、出合い頭に」(同)現地で顔を合わされたことが3日間で1回あっただけという。
娘の近くにいながらも、極力会わないようにされる、という変わった状況だったわけだ。この「見守る方針」は当初から決まっていたわけではなく、現地で愛子さまがお元気な様子を見て決められたようだという。
記者側からは、学校行事にこのような形で雅子さまが同行されたことについて説明を求める質問だけでなく、東宮職の説明が足りないとする意見、非難も相次いだ。なお、一部の週刊誌で雅子さまが「インペリアルスイート」と呼ばれる高級な部屋に宿泊されたと伝えられたことについては、小町氏は「すごいたくさんの部屋があるって印象を与えるかもしれませんが、そうではない。そこだけ念のため申し上げます」と反論した。
宮内庁の羽毛田信吾長官は22日の定例会見でこの校外学習の感想を問われ、「通常の校外学習でない姿になっていることは心配している」と述べた。
また、秋篠宮ご一家を支える職員の離職が相次いでいることを指摘した週刊誌の報道が相次いでいることについては、「筆頭宮家として、またお子さん3人方が生育の過程にある中で、態勢の充実というのが課題であるというのは、質量共にそうだと私も感じているところ」とする認識を示した。
ところで、愛子さまの父親の皇太子さまも、学習院初等科5年生だった昭和45年8月(当時は浩宮さま)、友人と初めて合宿生活を経験されている。
当時の報道によると、長野県の軽井沢で静養していた皇太子さまは、8月23日夕から同県菅平高原で、学習院初等科から大学までの剣道部員による合宿訓練に参加された。
翌24日は午前5時50分に起床され、朝食前に駆け足のトレーニング。「メン、ドウ」の発声練習や正座に加え、午前9時半から黒の防具を身につけ、素振りの練習をされたという。
皇太子さまはこの年の6月に剣道部に入部されたといい、夏休みを利用した合宿には「学友と起居を共にする生活に意義がある」という天皇陛下(当時は皇太子)のご希望もあったと報じられている。
記事では、皇太子さまが5年生の仲間3人とホテルの6畳間に泊まり、布団の上げ下ろしも経験されたことが紹介されている。
天皇、皇后両陛下は21日、横浜市の高齢者関連施設「横浜市高田地域ケアプラザ」を訪問し、高齢者による介護支援のボランティア活動を視察された。
両陛下は敬老の日にちなんで毎年この時期に高齢者関連施設を訪問しているが、東京都以外の施設を訪問されるのは今回が初めて。
横浜市では2年前から、元気な高齢者が介護施設などでボランティアを行う制度を導入しており、両陛下は同制度を利用して介護支援に励む高齢者の様子をご覧になった。
両陛下はまず始めに、制度について市職員から説明を受けられた。ボランティアの最高齢が93歳であることを聞いた両陛下は声を合わせて「ああ」と驚きの声を上げられた。陛下は「93歳の方はどういうことをされているのですか」と質問し、お茶出しやお年寄りの話し相手をしていることを聞くと「ずいぶん長い経験があるから、いろいろお話を…」と感心された。
続いて、高齢者ボランティアが支援活動を行っている部屋へご移動。皇后さまは最高齢ボランティアの山口千恵子さん(93)に「皆さんのお世話をしてくださってありがとうございます」とねぎらいの言葉をかけられた。
高齢者ボランティアとの懇談の席では、陛下が「ご苦労さまですね」「お話し相手も喜ばれるでしょうね」とお声かけに。皇后さまも「(介護施設の利用者と)年が近いと、いろいろご理解も…」と話されていた。
両陛下はまた、同施設で活動する高齢者のフラダンスサークルの練習風景もご視察。女性たちが元気に踊る姿をにこやかに見守られた。
この日は台風15号が関東に接近中で、横浜市でも激しい雨に見舞われており、両陛下は高齢者たちに「これから帰られるとき大丈夫ですか」などと気遣われていた。
23日、皇居・宮中三殿の皇霊殿と神殿で、秋季皇霊祭の儀と秋季神殿祭の儀が行われ、両陛下と皇太子さま、皇族方が拝礼された。
さて9月に入り、日本各地で台風による大きな被害に見舞われているが、皇居もかつて台風で甚大な被害が出たことがあった。昭和33年9月27日付けの各紙夕刊に、「お堀の石垣も崩れる」(産経)▽「無残な赤土の地ハダ えぐりとられた皇居の土手」(毎日)▽皇居のお堀14カ所崩れる」(読売)といった見出しで皇居の被害を伝えている。
このとき東京を襲ったのは台風22号で、大雨により26日夜半に堀の土手が崩落したという。土手の上の石垣が15メートルあまり崩れ落ち、十数本の松が堀に沈んだところもあった。皇居内では貴重な盆栽を管理する倉庫が土砂とともに堀の中に崩落したが、昭和天皇の住まいや宮殿に被害はなかったという。
各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。
秋篠宮ご夫妻は17日、長崎県をご訪問。「平戸オランダ商館開館記念式典」に臨まれた。
20日には明治記念館(東京都港区)で「第20回地球環境大賞」の関係者と懇談し、授賞式とレセプションに臨席された。
21日は、武蔵野陵、武蔵野東陵(ともに東京都八王子市)を参拝された。
常陸宮ご夫妻は18日、帝国ホテル(東京都千代田区)で、「日本獣医生命科学大学創立130周年記念式典」に臨席された。
高円宮妃久子さまは18、19の両日、石川県をご訪問。「日本スポーツマスターズ2011石川大会」に臨まれた。23日には東京体育館(東京都渋谷区)で、「第30回ヨネックスオープンジャパン2011 バドミントン スーパーシリーズ準決勝戦」を観戦された。