尖閣の次は沖縄! | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





【中国の野望】中国が奪いに来るワケ


草莽崛起:皇国興廃此一戦在各員奮励努力セヨ。 






草莽崛起:皇国興廃此一戦在各員奮励努力セヨ。 

                沖縄・宮古島近海で演習する中国のフリゲート艦(手前)




中国は尖閣諸島領有に成功したら、次は間違いなく沖縄を狙ってくる。米国に匹敵する超大国を目指す中国にとって、奄美大島を含む琉球諸島(沖縄本島や大東諸島、先島諸島、宮古列島、八重山列島など)は、地政学的に、海洋進出の障害でしかない。在沖縄米軍も目障りでしかない。全部取りにくるはずだ。

 その証拠に、中国の識者や一部団体が最近、「沖縄は中国の領土なので返してもらうべきだ」「琉球諸島よ。あなたたちはもともと日本人じゃない。琉球人じゃないか。台湾と一緒だ」などと、事実とまったく異なる主張を堂々と展開し始めている。

 中国系の新聞や雑誌、インターネットには「中華人民共和国琉球自治区」や「中華民族琉球自治区」といった記述も多く見られる。琉球復国運動を調べてみると、琉球国の憲法草案まで準備しており、共通語は何と中国語。星が3つ並んだデザインの国旗まで作る手の込みようだ。

 そして、あれだけ報道やネットに厳しい目を光らせている中国政府や中国共産党が、こうした動きを黙認しているのである。沖縄での、反米運動や平和運動の背後に、中国当局周辺の動きが指摘されている。十分注意しなければならない。

 尖閣諸島の1つ1つの島は小さいが、軍事的には沖縄を奪取するための補給地や中継基地など、いろいろな使い方ができる。宮古島や八重山諸島の人たちも安心できない。中国は南シナ海に続き、東シナ海をも制圧しようとしているのだから。

 以前、中国の漢級原子力潜水艦が、宮古島の水道を潜水通過したことがあった。尖閣諸島のすぐ近くである。この海域は軍事戦略上、中国の潜水艦がアメリカの空母を迎え撃つための経路となる。中国は今後も諦めることなく、この海域で挑発的な行動を続けるだろう。結局、あの国は軍事力を使って脅かし、すべてを支配する国なのである。

 中国は今後、軍事力を最大限整備して、尖閣を取りにくる。彼らは尖閣を取れば、琉球諸島は総崩れになるとみている。=つづく

 ■佐藤守(さとう・まもる) 1939年生まれ。63年、防衛大学校を卒業し、航空自衛隊に入隊。66年、スクランブル任務に就く(総飛行時間3800時間)。外務省国連局に出向。三沢基地司令、松島基地司令、南西航空混成団司令などを歴任。97年に退官する。元空将。岡崎研究所特別研究員。今月初め、中国の脅威も検証した「日本の空を誰が守るのか」(双葉新書、840円)を出版。