就職の世話頼まれ…断りながらも気遣い。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110913/art11091316060002-n1.htm
日露戦争の陸軍司令官、乃木希典が親類から就職の世話を頼まれ、断りながらも丁重に気遣いをつづった自筆の手紙が13日までに発見された。第11師団長として香川県に赴任していた乃木が明治33年8月、相談を仲介した実弟宛てに書いた手紙とみられる。
東京・乃木神社の担当者は「就職を頼んだ人は前後の文脈から、乃木大将の妹イネの夫長谷川勝太郎だった可能性が高い」。評伝「乃木希典」などの著書がある大浜徹也筑波大名誉教授は「周囲に心を配る細やかな一面が分かり、大変興味深い」と話している。
乃木は長谷川家から依頼を受け、軍関係の仕事をあっせんしようとしたが、読み書きそろばんや帳簿付けが必須で、依頼者には不向きなので見合わせたと手紙に記述。慎重に検討し直すよう示唆する一方、「親タルモノノ第一義務」として長男長女に「和算ト筆」だけはしっかり教育するよう書き添えていた。
発見された乃木希典の自筆手紙
発見された乃木夫妻の遺体検案書(右)と自決現場の彩色画
乃木希典