【放射能漏れ】汚染水、流出懸念ない水位に。
東京電力は11日、福島第1原発2、3号機のタービン建屋にたまった高濃度の放射性物質を含む汚染水が、大雨などにより外部へ流出する懸念のない水位まで下がったと発表した。3号機とつながる4号機も、数日中に同レベルに下がる見込み。
水位低下を受けて、東電は今後、原子炉の「冷温停止」に向けて注水量を増やすことを検討する。
原子炉への注水は、損傷によりタービン建屋などに漏れ出て汚染水となっている。この汚染水を浄化システムで放射性物質を除去したうえで、再び原子炉へ戻して冷却に使っているが、これまでは汚染水の水位が高く、外部流出の懸念があることから注水量を抑え気味にしていた。
東電によると、外部流出の懸念がなくなる水位は、海抜3メートルの高さ。急な豪雨があっても1メートルほどの余裕があり、東電は「浄化システムが1カ月停止しても超えることはない」としている。
東京電力福島第1原発の(左から)4号機、3号機、2号機、1号機
=8月30日午前、共同通信社ヘリから(福島第1原発より20キロ圏外から撮影)