速報!!市民の党・酒井 剛の件!!
【なぜ解きコリア】
竹島の上空を自衛隊機は飛べない?
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110815/kor11081518000004-n1.htm
【今回のなぜ?】
日本の領土である竹島の上空を日本の飛行機は飛べない?
【解説】
竹島は日本固有の領土ですが、現在、韓国が不法占拠し、領有権を日韓両国が争っています。竹島は韓国では独島と呼ばれ、ヘリポートや宿舎などの建物を次々に建て、実効支配を強めています。
大韓航空の旅客機が6月にデモフライトした際、通常の飛行ルートを取らずに、まるで日本を刺激するかのようにわざわざ竹島上空を飛行しました。こんな韓国側の挑発とも取れる行為に、日本側が反発するのは必至です。松本剛明外相は「領空を侵犯した」とし、外務省の全職員に大韓航空機を利用しないよう指示しました。この対応に韓国側は「韓国の国籍機が自国領土の上空を飛行したことに他国が干渉するな」と反発する騒動になったのはご記憶に新しいと思います。
日本の領土上空を他国機が勝手に侵入した場合、普通は航空自衛隊がスクランブル(緊急発進)もかけますが、現況では自衛隊機は竹島上空を決して飛ぶことができません。
それは、竹島空域が日本の「防空識別圏」(ADIZ)から外れているためです。ADIZとは、領空に近づく航空機が敵機かどうかを判別するために設けられた空域のことです。奇襲攻撃などをたくらむ敵機が領空に侵入してからアラート発進していたら間に合わないためADIZが設定されています。このADIZの空域を事前に通告せず、勝手に飛行すれば、国籍不明機として空自の戦闘機がスクランブルをかけますが、竹島はその圏外ですから、自衛隊機は上空を飛べないのです。一方、韓国側は竹島空域を自国のADIZとして運用しています。
現行のADIZは、終戦後に駐留米軍が設定し、領空侵犯措置が日本側に移管された際にそのまま引き継がれました。実は北方領土の空域もADIZに入っていません。日本の最西端にある与那国島も以前は島の3分の2しか日本のADIZに入っておらず、残り3分の1は台湾側のADIZに含まれていました。米軍が与那国島の存在を無視して、日本のADIZの最西端を東経123度で設定したためにこうした不都合が生じましたが、2010年に問題は解消され、現在は与那国島全体がすっぽり日本のADIZ内に入っています。
もちろん竹島空域もADIZに入れようという見直し論もあります。しかし、防衛省などは「今のままで運用に支障がない」「ADIZを拡大すれば隣国のADIZとの衝突は避けられないので、簡単には見直せない」と消極的です。このまま竹島空域が日本のADIZに入らないでいると韓国はやりたい放題で竹島の実効支配はますます強まるだけなのですが、日本政府は及び腰のようです。
(外信部 水沼啓子)