中国事故、調査団も“バッタもん”?いまだ現れず。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20110806/frn1108061800001-n1.htm
中国浙江省温州市の高速鉄道追突事故で、高架から転落した車両などが運び込まれた温州西駅の関係者は6日、原因究明に当たる政府調査団を7月26日の搬入以降「ほとんど見たことがない」と語った。
 事故発生から2週間となった6日までの共同通信の取材でも、同駅構内に搬入された車両全体の本格的な検証作業を目撃したことはなく、調査団が搬入後に明言した「車両を調査する」との方針は事実上、実行されていない可能性が高まった。
 貨物駅として使われている温州西駅の構内では6日も、現場の地中に埋められた後に掘り出された残骸と、5両の車両がそれぞれ深緑色のシートをかけられ、壁際に追いやられるように置かれていた。
 調査団は専門家、管理など4グループに分かれ、原因究明に当たっている。しかし、温州西駅で車両のシートが開かれたのは、ほとんどが遺失物を捜すためだった。
 鉄道当局は車両の一部を埋め、事故から2日後に運転を再開。遺族や国民から「証拠隠滅」との激しい批判の声が上がり、再び掘り出す失態を演じた。
 温家宝首相は現場を視察した際「事故調査の全ての過程を公開し、社会、大衆の監督を受ける」と約束したが、調査の基礎となるべき車両の検証作業が十分に行われていないことで調査の正確さを問う声も出そうだ。
(共同)
  温州西駅構内に保管されている事故車両。左手前から右上にかけシートをかぶり一列に並んでいる
=6日、浙江省温州市(共同)
