【節電の夏】痴漢・盗撮４割増 大阪駅周辺。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110802/trd11080214410016-n1.htm
「大阪ステーションシティ」として全面開業したＪＲ大阪駅を所管する大阪府警曽根崎署管内で、痴漢や盗撮などの摘発数が今年１～６月、前年の同じ時期に比べ１．４倍に増加したことが２日、分かった。百貨店「ＪＲ大阪三越伊勢丹」などが５月初旬にオープンし、ショッピング客でにぎわったことも影響しているとみられるが、節電の影響で冷房も控えめとなる今夏。薄着の女性が増えることも予想され、同署は「過度の肌の露出は標的になりやすい」と注意を呼びかけている。
同署によると、今年上半期、管内で大阪府迷惑防止条例違反の疑いで摘発された件数は、昨年同期の３０件から４２件に増加した。大阪駅周辺では、５月４日のリニューアル後、大阪・キタの象徴的な建物になったノースゲートビルディングに１日数十万人が訪れるなど好評を博しており、同署は「ショッピング客らのにぎわいが増えているため、今後も例年より痴漢や盗撮などの犯罪が増える可能性がある」と指摘する。
こうした犯罪はこのところ、手口が巧妙化しており、インターネットで「痴漢をしやすい場所」を入念に調べたり、ボールペンやライターなどの小物類のほか、履いている靴に小型カメラを仕込むケースもあるといい、実際、同署が摘発した中には通勤かばんにカメラを取り付け、スカートの中を撮影するなどの手口もあったという。
一方、電力不足が問題となっている今夏は、節電の呼びかけとともに、家庭やオフィスなどで冷房の設定を上げる対策も広がっており、いつもより薄着の女性が増えることが予想される。
府警によると、府内で昨年８月に摘発された痴漢や盗撮などの犯罪は５１件で、月ごとの平均の約４３件を上回っており、府警は「薄着の女性が多い夏は性犯罪が増える傾向があり、注意してほしいが、だからといってファッションを規制することもできない」と悩ましげだ。
このため、同署は鉄道警察隊とも連携し、駅構内や商業施設での私服警察官の巡回を継続的に実施しているほか、９月には駅内で痴漢追放キャンペーンを検討するなど、取り締まりに力を入れている。
府警は「被害を受けた女性が申告しない場合も多いため、警察が把握している被害件数も氷山の一角にすぎない。混雑に紛れ込みながら、不自然に近づいてくる男には十分に気をつけてほしい」としている。
