「新・満州ブーム」と金総書記。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 







【緯度経度】ソウル・黒田勝弘

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110709/kor11070908050001-n1.htm





韓国・KBSテレビの長寿番組「歌謡舞台」は人気の懐メロ番組だ。そこで最もよく歌われてきた歌が日本統治時代末期の『チルレコッ(野いばら)』(1942年発表)で「野いばら、赤く花咲く南の国、私のふるさと…」と歌う。

 当時、旧満州の地に住む韓国(朝鮮)人たちの望郷を歌ったもので、金正日総書記お気に入りの韓国歌謡とも伝えられる。

 その金総書記が旧満州(現・中国東北3省)にしきりに出かける。昨年8月と今年5月の中国訪問では、列車でかの地をほぼ一周している。

 金総書記の「満州」へのこだわりには、この地とのつながりを深めることで経済的な利益獲得という現実的理由のほか、その昔、中国共産党の下で抗日活動をしたという父・金日成のゆかりの地で、自分にとっても朝鮮戦争の際、避難地だった、などという因縁もあるだろう。

 「満州国」は1932年、日本の手で建国され、45年日本の敗戦で崩壊した。敗戦当時、満州には100万人近い日本人がいたが、韓国(朝鮮)人は200万人以上いたという。

 朝鮮半島とは国境を接しているため、昔から居住、移住が多く、日本統治時代には「満蒙開拓」などでさらに増えた。韓国人にとっても満州は人生の“新天地”だったのだ。

さる研究者によると、当時、満州を舞台にした歌謡が日韓双方で約500曲作られ、うち約100曲が韓国人の手になるもので、多くは夢と希望を歌ったものだったという。

 「満州国」は日本の手で近代化が進められ、当時の中国大陸では最も先進地域となったが、現在は逆に落後地域になっている。

 そこで中国政府は今、経済開発に懸命で、朝鮮族自治州を含む「長吉図(長春・吉林・図們)開発計画」はその一環だ。

 中朝国境の東、豆満江の河口に近い「羅先」や、西の鴨緑江河口の「黄金坪」での共同開発計画と合わせ、金総書記は経済立て直し策として旧満州地域との関係強化を考えているのかもしれない。

 ところで近年、韓国の学者・研究者の間で満州への関心が高まっている。政府機関の「東北アジア歴史財団」もそうだ。

 韓国でのこれまでの関心は「抗日独立運動の地」だけだったが、「満州国」の近代化や国造り、「五族協和」といわれた多民族状況など、その歴史をより幅広く客観的に振り返ってみようというのだ。

 韓国としては「満州」を通じ、かの地における自らの歴史的な“存在感”を確認したい考えのようだ。これは中国と歴史紛争になっている高句麗史の帰属問題とも重なる。

 金総書記は経済のために「満州」を利用しようとし、中国はそれをエサにさらに北朝鮮を取り込もうとし、韓国は歴史を材料に「満州」に対する発言権を主張しはじめている。

 新たな“満州ブーム”である。「五族(日・朝・満・蒙・漢)協和」の理想を掲げ「満州国」を造った日本はくすぐったい?



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当の満州族はシナの民族浄化により、生粋の満州族は居なくなったが・・・。



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