これって本当ですか? | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





【笠原健の信州読解】

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110626/plc11062607010004-n1.htm





「天気予報は米軍情報の方が正確!」




 うっとしい梅雨が続いている。東日本大震災で避難所暮らしを強いられている被災者の方々、東京電力福島第1原子力発電所の事故で放射能漏れ対策に奮闘されておられる人たち、被災者支援に奔走されておられる自衛隊員や警察官の方々の健康が気がかりだ。梅雨が終わったら、暑い夏を迎える。ただでさえ、疲労が蓄積しているところに暑さが加わって体力を消耗しがちになる。くれぐれも体調管理には気をつけていただきたい。こんな時期は天気予報が気になるが、「気象予報は米軍情報の方が正確だ」という話を聞いた。本当なのだろうか?

 

 「笠原さん。気象に関して頼みとなるのはやはり米軍の情報ですよ」。先日、会合で一緒になった長野県内のある企業の役員の方からこんな話を聞いた。

 企業にとって気象の変化は非常に重要だ。気温の変化、雨量、風向き、台風の進路など消費動向に影響が出るばかりでなく、工場の操業や万が一、会社の設備に被害が出る恐れがある場合の対処など企業活動の上で欠かすことができない。

 

 「米軍の情報が頼み」といった役員の企業も県内各地にさまざまな設備を持っており、企業活動をするうえで米軍の気象予報を重宝しているという。

 日本国内では1993年の気象業務法の改正に伴って、民間企業でも気象予報の提供が可能になり、約60社の気象事業者が出来るなど気象ビジネスは大きく発展した。こうしたなか、米軍の気象予報はなぜ必要とされているのか。

ある人に言わせると「米軍の気象予報にはまさに命がかかっているからだ」という。中国の春秋時代の兵法家、孫子が戦争をするかどうか判断する際の5つの条件の一つに掲げたように天候の行方は軍事作戦の成否を握るといってもいい。

 

 晴れるのか、雨が降るのか、曇りが続くのか。雨が降るとしても土砂降りなのかそれとも小雨なのか。暑くなるのか寒くなるのか。風向きや風力はどう変わるのか。海の潮の満ち引きはどうなのか。気象予報には兵士の命がかかっている。だからこそ、民間の気象予報にはない精度が米軍の気象情報には求められる-ということらしい。

 


 インターネットで「米軍」「気象予報」を入力して検索してみると、「米軍(アメリカ海軍)台風情報」などがヒットする。気象庁の台風進路予想と米軍のそれのどちらが正確だったか、などを検証したサイトもある。試しに検索してみては?


                                   (長野支局長 笠原健)