「中山成彬オフィシャルブログ立て直そう日本~この国を守る覚悟を~」 より。
菅内閣に対する不信任案を巡るここ数日間のドタバタ劇は、日本政治の情けない姿を国の内外に示すところとなった。不信任案可決の可能性が高まったことに対して、菅総理を取り巻く側近たちが震え上がり、可決されたら菅総理が解散総選挙に打って出るという、できもしない謀略宣伝に怯えた民主党議員が繰り広げた茶番劇でした。
相変わらずのピエロ役を演じたのが鳩山前総理、まんまと騙され利用された。そこまで読んだ菅総理の側近たちの狡賢さには脱帽するしかない。そして、国民不在の中で菅と鳩山がうまく役割分担して、民主党を割らず、自民党にも政権を渡さないという党利党略を見事成功させることとなった。
「トラスト・ミー」と言ってオバマ大統領を騙した鳩山前総理が菅首相をペテン師だと罵っているのは、よく言うよという感じだが、人の良い鳩山氏にしてみれば、騙されたことに対する恥ずかしさも相まって口撃がエスカレートしているのであろう。それにしても前総理が現総理をペテン師呼ばわりとは、日本の政治家も地に落ちたものだ。
実際、代議士会で鳩山氏が復興基本法の成立と第二次補正予算の編成に目途をつけた時点で辞任してもらうと発言し、菅首相がそれに対して何らの反論もしなかったのだから、私もその場におれば近々辞任すると信じたかも知れない。
しかし、東日本大震災の復旧復興が遅れ、福島原発事故の初期対応に大きなミスを犯し、被災者に身体的、心理的に取り返しのつかない被害を与え続けている菅内閣に、復旧は任せられないとして提出された不信任案である。これに対して、一定の目途がつくまで続投させるというのは全くつじつまの合わないことであり、辞任予告をいいことに矛を収めるというのはまさに矛盾である。
菅総理はしてやったりと思っているかも知れないが、事はそんなにうまくは運ばないだろう。今後、民主党内において反発が強まり菅降ろしが激しくなるであろう。野党側も詐欺師まがいの菅総理とレイム・ダック化した菅内閣を相手に国会審議を行うことには拒否感が強まろう。
それにしても、2,3日の両日に行われたという共同通信の世論調査の結果がいち早く報道された。驚くべきことに、内閣支持率は前回よりも、5.3パーセント上がり、政党支持率も民主が自民を逆転している。いつも言う事だが、世論調査は質問の仕方によって答えは大きく変り、世論操作にも使われる。特に今回は、菅総理が居直りを言う前の調査も入っており、騙したという事が分かってからは反発もかなり出ていると思う。
しかし、2,3日前からの新聞、テレビの菅内閣擁護は度を過ぎていた。「なぜこのときに」「急流で馬を乗り替えるな」という論調が満ち溢れていた。急流をうまく乗り越えられないから、馬を替えようというのに、馬もろともに急流に流されても良いというのか。馬菅でうまく乗り越えられると本当に思っているのだろうか。私は前から言っているように、心と責任感のない菅総理の下では、国民が気持ちを一つにして対処しなければならないこの国難は乗り切れないと見ている。
今後、民主党内からも菅降ろしが激化すると思うが、小沢裁判が秋口にも始まるといわれていることから、小沢サイドにもあまり時間は残されていない。野党が菅内閣に対する攻撃を強め、参議院で問責決議案を出せば、野党のみならず、与党の一部からも賛成者が出ることになるかもしれない。西岡参議院議長は独特の信念の人であり、問責決議案が可決されれば参議院本会議のベルは押さないだろう。
鳩山氏は菅総理をペテン師と呼んだが、有権者の目から見れば民主党はペテン党だ。できもしない公約を並べたマニフェストで有権者をペテンにかけて衆議院に勝利した。さらに、5兆6千億円もの子供手当ては国家的規模の選挙買収ではないか。個々の選挙では千円の供応でも選挙違反に問われるご時世だ。
又、そもそも前原前外務大臣は外国人からの献金で職を辞したのに、同じく明らかに外国人からの献金を受けていた菅総理に何のお咎めもないというのはなんとしてもおかしい。野党はもっと追及すべきだ。
マスコミは何とかして、民主党政権を続けさせたい意向が見え見えだ。「自民党はもうだめだから、一回民主党にやらせてみてはどうか、ダメならすぐ代えればいい」と国民を煽ったのが当時のマスコミであったが、一旦権力の座に着けばなかなか政権は手放さないし、国民の側からはなかなか代えられないという事が国民にも分かったはずだ。
「民主党に政権を渡してはならない、それは日本を滅ぼすことになる」と、それこそなりふり構わず行動に出た私でした。自分の予想が当たってうれしい筈もないが、ただただ、とり残された被災者の心情に思いを致し、日本民族の将来に深い憂慮の念が増すだけである。