靖国第670号 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





            明治天皇御製


                                  義           (明治四十二年)



          おのが身はかへりみずして人のため


            つくすぞ人のつとめなりける




                                                        【五月拝殿掲示】









            絶      筆


                                     海軍大尉   碓本(うすもと) 守命

                                           


                                            昭和二十年五月四日

                                     南西諸島方面にて戦死

                                     滋賀県大津市下平蔵町出身

                                     二十五歳




拝啓、長い間御無沙汰許(ばか)り致し、誠に申し訳ありません。

皆々様、何時も御元気の由、慶賀に堪へません。私も元気です。


愈々出撃です。長い二十五年、本当に有難う御座居ました。私は悠久の大義に生きて行きます。


私の今までの詫間に於ける状況は、私の教へた練習生が、今度大津空へ行きましたから、その練習生から

聞いて下さい。

では、皆様いついつまでも元気にやって下さい。

父上、母上、幸子、智、榮子、千ちゃん、皆さようなら。


                                                                           

                                             守


荷物の方も行李(こうり)だけは後から送ります。

トランクは練習生が外出の時、家まで持って来て呉れます。

練習生が遊びに来た時は、可愛がってやってください。

この練習生は、練習機で離着水だけやって後、取止めになったのです。

残念ですが致し方ありません。

師範学校の方にも宜敷(よろしく)。

川瀬、猪飼の小母さんにも宜敷。




                                                     【五月社頭掲示】






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