「MSNペットサーチ」スタート。
日本マイクロソフトが運営するポータルサイト「MSN」は14日、東日本大震災でペットと離ればなれになった飼い主や、被災地で保護されながら元の飼い主が見つからないペットを支援する「MSNペットサーチ」の運用を開始した。
MSNペットサーチには、動物保護関連団体が被災地で保護したペットの画像、保護された場所、大きさや特徴などが犬・猫別に掲載され、飼い主はメールを送ればペットを保護している団体と連絡を取ることができる。また、飼い主が現れなかったり、ペットを以前のように飼育することができない場合は、各団体が新しい飼い主を募集する。飼い主になることを希望する人は、サイトから各団体に問い合わせることができる。
MSNペットサーチに協力する財団法人日本動物愛護協会、社団法人日本獣医師会など4団体は、3月11日の大震災当日に「緊急災害時動物救援本部」を設置し、被災地の動物の保護にあたってきた。現在、数多くの犬や猫が飼い主の引き取りを待っているが、被災者が集団で暮らす避難所では、ペットを飼えないケースも多い。一方で、各団体の収容能力には限界があり、保護施設の拡充やペットの疎開といった対応を迫られている。
他にも、獣医師やワクチンの確保、害虫の駆除、無駄吠えを防ぐしつけなどに多くの負担がかかり、保護される数が増え続ければ処分されるペットが出てくる恐れもある。このためインターネットなどを通じて、ペットとして飼われていた犬や猫の命を救う道を望む声があがっていた。
日本マイクロソフトでは、MSNペットサーチの運営方針について「信頼できる団体と連携し、保護されたペットの情報をていねいに紹介していくことで、飼い主や引き取り手に安心感を与えたい」と説明。さらに、「動物たちの小さな命を救うとともに、震災でペットを見失い心配している人や、避難生活でやむをえず飼えなくなった方々の心を少しでも支えたい」と話している。