【東日本大震災】
「オペレーション・トモダチ(トモダチ作戦)」の一環として、在日米軍が宮城県気仙沼市の離島、大島で行っていたがれき撤去作業が6日、ほぼ終了し、海兵隊員らが撤収した。
震災後、孤立していた大島に、米軍は海兵隊員約300人と海軍将兵約30人を投入。強襲揚陸艦「エセックス」のLCU(汎用(はんよう)上陸艇)で上陸した隊員らが、搬入した重機を使って、自衛隊や住民と協力し、車やがれきを撤去。小学校にはシャワーを設置し、住民に感謝された。
見送り会で、部隊を指揮したジェフリー・ジョーンズ准将は「互いに手をとって作業できたことを誇りに思う。もうすぐ春が来て、再生のときが訪れると信じている」と語った。
大島観光協会の村上晴美さん(27)は、行方不明の母親(60)の捜索を兵士が手伝ってくれた。「母はまだ見つかっていないが、がれきが少なくなり、作業しやすくなった。また来てほしい」
今後は、港湾内に沈むがれきなどが大島と気仙沼を結ぶフェリーの運航を妨げているため、青森・八戸沖で展開していたドック型揚陸艦「トーテュガ」ががれきの調査・撤去作業に当たる。
米軍海兵隊が宮城県気仙沼市大島でのがれき撤去作業を6日で終了。島を離れる前に上陸用舟艇(LCU)に乗り込む隊員らに、住民がハイタッチするなどして感謝を表した=6日午後、宮城県気仙沼市
(大西史朗撮影)