米大統領、励ましと空母派遣 同盟国へ異例の気遣い。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





【東日本大震災】



【ワシントン=佐々木類】東日本大震災を受けて米政府は空母派遣をいち早く決定し、オバマ大統領が記者会見で激励の言葉を送るなど素早い反応をみせた。同盟国日本の危機を心情的だけでなく、安全保障面からも重大視していることを具体的行動で示した。

 大統領は11日昼(同12日未明)の記者会見で、東日本大震災に関し、「壊滅的災害になる恐れがある。悲痛な思いだ」と述べた。

 この際、大統領は「文化や言語、宗教の違いはあっても人類は1つだ。ニュージーランドやハイチ、日本であろうと、災害を目の当たりにすれば、自分が愛する人を失ったらどう思うだろうと考える」と自らの言葉で語った。

 オバマ大統領は昨年11月に来日した際、幼少期に母親と訪れた鎌倉を観光しており、「日本の人々と個人的な友情やつながりを深く感じており、大変懸念している」とも述べた。

 オバマ氏は、復興について「日本人は非常に才覚があり、力強い経済国で技術的にも進んでいる。うまく復興できると確信している」と激励するとともに、「日本は最も強固で緊密な同盟国の1つだ」と語り、全面的な支援を約束した。

 ホワイトハウスによると、オバマ大統領は11日午前4時(日本時間同日午後6時)ごろ、デーリー大統領首席補佐官から地震発生の第一報を伝えられた。

この後、「日米間の友情と同盟は揺るぎない」との声明を発表。同9時半には大統領執務室でナポリターノ国土安全保障長官ら関係閣僚や政府高官から被害状況の報告を受けた。

 犠牲者に対し人道的に哀悼の意を示しつつ、米国との同盟関係を強調したのは、安全保障上の不透明感が強まる東アジア地域で、自由や民主主義、人権を尊重する共通の価値観を持つ日本の存在が、地域の平和と安定に不可欠との思いが米政権内にあるからだ。

 特に、最近の日米関係については、沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題の先送りや、沖縄県民への侮辱的な発言でメア前国務省日本部長が更迭されるなど、同盟国とは思えないほどの閉塞(へいそく)感が漂っていた。

 日米同盟関係は「地域の安定だけでなく国際社会の平和と安定にとっても重要」とも位置付けられており、米側には、大震災への素早い対応を通じて日米関係を物心両面から深化させていきたいとの外交・安保上の判断もあったようだ。


http://sankei.jp.msn.com/world/news/110312/amr11031216180008-n1.htm