無言清掃で養われる 集中力、逃げない心。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





【都道府県 伝統の教え】長野県



古くから「教育県」として知られる長野県では、礼儀正しく、心身を鍛える教育にも力が注がれてきた。特徴的なのが、小中学校で行われている「無言清掃」。授業後の清掃の時間、おしゃべりを一切禁止して15~20分程度、校内の清掃に集中する。

 始まった経緯は定かではないが30年以上前から行われている。黙想してから掃除を始めたり、膝をつけ廊下を丁寧に雑巾がけしたりする学校もある。

 トイレ掃除など清掃活動に熱心に取り組む教員らの有志が「長野便教会」を発足、平成20年から「長野県中学校清掃サミット」を開き、実践発表などを行っている。同会の教諭は「無言清掃で見えなかった汚れが見えてくる効果も。嫌なことから逃げない心など勉強や仕事に生かされる根本が養われるのでは」と話す。

 長野とは別に、福井県永平寺町の永平寺中学も無言清掃を行っている伝統がある。同中学は曹洞宗大本山永平寺のおひざ元にあり、昭和30年代から永平寺で宿泊体験する参禅学習を実施。禅寺の修行として行われていた無言清掃を校内清掃にも取り入れた。

 学校の清掃活動は集中力を高めるなど生徒指導面の効果も注目され、無言清掃を取り入れる学校が広がっている。