北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさん=拉致当時(13)=の両親、滋さん(78)と早紀江さん(74)夫妻が16日、徳島県阿南市で開催された人権啓発集会で、同市の人形浄瑠璃座「中村園太夫座(通称・岡花座)」が初上演した拉致問題解決を訴える人形浄瑠璃「越後母恋情話」を観劇した。
作品は「北朝鮮による日本人拉致問題の解決を目指す徳島ネットワーク(救う会徳島)」会長で、座員でもある公務員、陶久敏郎さん(55)が未解決の拉致問題を風化させず、関心を高めてもらおうと座の仲間に呼びかけて創作。名作「傾城阿波の鳴門」をベースに早紀江さん、めぐみさん母娘をモデルにした。
「傾城阿波の鳴門」は母を探す娘の物語だが、「越後母恋情話」は拉致された娘を探して四国遍路の旅を続ける老母と娘の再会を描き、拉致問題解決を誓い合って別れるラストにした。初演を見た早紀江さんはめぐみさんを思い、感極まった様子だった。
岡花座では「今後、レパートリーの1つとしてさまざまな舞台で演じていきたい」としており、早紀江さんは「一日も早く、作品のラストのように家族みんなで抱き合い、暮らせる日が来ることを信じて頑張っていこうと思いました」と感想を語った。
北朝鮮による拉致問題解決をテーマにした創作人形浄瑠璃「越後母恋情話」
=徳島県阿南市
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/110116/kor1101161822003-n1.htm