―――人生にはドラマがある。
今回の特別講習は、そんなドラマの一端を、
2人の語り手によって覗かせていただいた。
ひとりは水島大宙先生。
単身東京にやってきてから、デビューしていくお話。
もうひとりは真堂圭先生。
華やかなデビューから、その後に待っていた困難のお話。
話は尽きず、お2人は自分の経験した、
たくさんのものを言葉にしてくださった。
それをひとつも取りこぼさないで受け取れるよう最善を
尽くすうちに、次第に目も凝らすようになっていった。
そこには、2つのドラマを歩く、2人の主人公がいた。
声はもちろんのことながら、表情が、姿勢が、
振舞いが、選ぶ言葉が、とても魅力的だった。
ふと、自分のことを思う。
私もまた、自分のドラマを歩いている、主人公である。
こんなことを言うとおこがましいかもしれないけれど、
お2人と比べると、自分が少し恥ずかしい。
それは、自分なんてまだまだだとか、ちっぽけだとか、
そんなことを言いたいのではない。
そんなのはもちろん当然で、まだまだだから先があって、
ちっぽけだから頑張れるのだ。
でも今の私は、お2人のようにはなれない。
自分のドラマを、あんな風に語れない。そう思った。
自分だけの、たったひとつのドラマ。
その主人公は私しかいないのに、自分が主人公で
あることを、ともすると忘れてしまいそうになる。
日常が、私をその他大勢にしていく……。
―――これではいかんとと立ち上がる!!
人生にはドラマがある。
私だって、主人公である。
ひとりの主人公として、物語を彩っていく責任がある。
自分の人生を、自分だけのドラマを、自分自身の
手によって、壮大なストーリーに変えていく。
少しワクワクしてきた。
水島先生は、ハングリーさが必要だと仰っていた。
これは、そこに繋がるものなのではないかと思う。
いつか、今日のお2人のように、私も胸を張って、
自分のドラマを語りたい。
そんな自分になるために、今日も毎日を歩いていきます!
0期生 関根