ベアは映画を製作している会社でフリーで働いている。
その会社は、映画のコンセプトを打ち出し、州から助成金を得て、映画を製作する。作成する段階で、ドイツ各地から照明や役者、カメラマンなどスタッフを集めていく。州からの助成金はスタッフに回らず、会社で働いている正社員の懐へ行く。
本来は映画制作に関する機材の投資や人件費に使われるべきであるはずなのに。
資本が少なく、定期的な収益もままならないので、そういったお金を給料とするのだ。
また、助成金の使い方にも規約があり、映画制作に当たって、設備には投資していいが、人件費には制限がかかっていたりする。
会社内もインターンシップをしている学生でいっぱい。
彼らはそこで、現場に出て映画制作に携わり、色々なことを吸収し、映画の分野で就職するつもりだ。
ただ、大体は技術がまだない彼らは現場に出ることなく雑用に使われてしまう。
そんな中、まだ18歳のハイジは、現場に出たいと、ベアのところへ来た。
ハイジはこの会社での一年かや半年のインターンを終えた後、メディア関係の大学か専門学校へ行きたいそう。
学校へ行く前になぜインターンをやるかというと、ドイツの学校ではインターンの経験を応募の前提条件にしているところもあるからだ。
私も現場に出たい!
思いつめたように言ったハイジ。
(ハイジは今迄。受付で電話取りをしていた。
無償で働いているのだから、彼女に学ばせる権利がある、と私は思う。
ただ、実際は人材不足で(金銭的にもね)即戦力を必要とするこの会社には教えている余裕がない。それでも次から次へ、学びたい!という人が来る。
でもそこで私は思ってしまう。
彼らは自分の行く道をもう少し熟考すべきではないのか、と。
その状況で、需要が少ないのに、供給が多すぎると、気づくべきなのでは?と。
それでも、私にはこの道しかない!と思うなら、進むべき。
だけど、そういったことも教えてあげるべきなんじゃないの?
カメラマンになりたい人は多い。
使い捨ての厳しい世界。
楽しいだけでも、なりたいだけでは生き残れない。
それで生活していけないなら考えるべき。
と、発言したら、ベアにもダニエルにも引かれてしまった...
厳しいねって...