小説 彼岸花 宇江佐真理 | てんつぶ

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家族関係や生活苦。

市井の女たちが背負う苦労の6篇。

 

深川店を畳み、本店のある大阪へ移り住む一家。

15歳のおたえは両親が落ち着くまで知り合いのつうさんという老婆の住む田舎へ預けられる。

 

幼い三吉は父の病気を機に隣の梅次とおかつ夫婦に預けられ、結局今まで育てられてきた。

大工見習として過ごす日々だが、梅次が急死し事態が一変する。

 

四人の尼僧で営む万福寺に幼い女の子が置き去りにされた。

妙円はこの幼女が気に入り目を輝かせて世話をするも別れの時がやってくる。

 

初恋を諦め庄屋を継いた長女のおえい。婿を取り惣領として苦しい家計を守るも口うるさい母おとくと度々金の無心に来る武家に嫁いだ妹おたかに手を焼く。

 

ボケた母と養子の幸吉を残して夫は亡くなった。おりよは義姉おさわの愚痴や義母おすまの介護にうんざりする。

 

友人おけいの旦那と割りない仲になってしまったおくら。己の生き方を悔やむ。

 

☆彡

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