12月の読書 | てんつぶ

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12月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2884
ナイス数:424

テミスの剣 (文春文庫)テミスの剣 (文春文庫)感想
ベテラン刑事鳴海と若手刑事渡瀬は不動産屋夫婦殺人強盗事件を追い被疑者を捕らえた。鳴海の執拗な取り調べで被疑者は自供し有罪の判決が下った。だが犯人は獄中で自殺した。それから5年後、渡瀬は抱えていた強盗事件と強盗殺人事件は同一犯の仕業と見抜き、遂に検挙する。何とその容疑者は過去の不動産屋の事件までもを自供した。冤罪の証言を抱えた渡瀬は苦悶する。司法側が隠したい冤罪を暴露した渡瀬は孤立することに。だが事件はそれで終わらなかった。☆彡こうして「カエル男」「贖罪の奏鳴曲」の渡瀬刑事は誕生した。静おばあちゃんも登場。
読了日:12月28日 著者:中山 七里
語り女たち (新潮文庫)語り女たち (新潮文庫)感想
空想好きの少年は、青年になって書物に没頭した。中年に差し掛かった彼は物語よりも人の経験話を聞きたいと思った。そして女たちの不思議な体験談を募った。☆緑の虫を飲み込んで身ごもった。砂絵のラクダが歩き出す。葬儀の後に振り返る父と娘の想い出。川に飛び込んだ水君の秘密。少年と梅の木の行く末。など。不思議な話17編、自身の感受性が問われそう。☆彡緑の虫/文字/わたしではない/違う話/歩く駱駝/四角い世界/闇缶詰/笑顔/体/眠れる森/夏の日々/ラスク様/手品/Ambarvaliaあむばるわりあ/水虎/梅の木
読了日:12月22日 著者:北村 薫
贖罪の奏鳴曲 (講談社文庫)贖罪の奏鳴曲 (講談社文庫)感想
御子柴礼司シリーズ第1弾。御子柴は金になる案件しか引き受けないという悪徳かつ敏腕弁護士。借金まみれの町工場を営む夫を保険金目当てで殺したとして高等裁も敗れた主婦。御子柴は見通し暗い最高裁上告への弁護を引き継いだ。☆御子柴は少年時代に幼女殺害で裁かれた前科を持つ身。そして今、生涯2度目の死体を遺棄しようとしていた。☆殺害及び遺体遺棄事件を追う埼玉県警の渡瀬と古手川。執拗な渡瀬の追尾の中、御子柴は裁判を覆せるのか。御子柴の真実は何処にあるのか。☆彡驚く真相。リーガル小説としてもミステリー小説としても面白い。
読了日:12月21日 著者:中山 七里
ペトロ (中公文庫)ペトロ (中公文庫)感想
碓氷弘一シリーズ第5弾。 順供大学考古学・鷹原教授の妻と弟子が立て続けに扼殺された。 殺害現場には、岩石や洞窟内部の壁面に描かれる古代文字ペトログリフが残されていた。 これは犯人が残したものなのか? そして捜査過程で浮き彫りになる不穏な鷹原教室の人間関係。 ペトログリフの解明を託された警視庁捜査一課警部補・碓氷。 言語学者・ジョエルアルトマン教授の力を借りながら謎のメッセージを如何に読み解くか。
読了日:12月15日 著者:今野 敏
エチュード (中公文庫)エチュード (中公文庫)感想
碓氷シリーズ4。渋谷、池袋で通り魔殺人事件発生。どちらも現行犯逮捕されるのだが、いずれにも犯人を取り押さえてくれた協力者の存在があった。協力者はすぐにその場を立ち去っているが、犯人逮捕に関わった警官全員、協力者の人着が思い浮かばないという。捕らえられた被疑者は共に犯行を否定。謎の協力者を巡り、碓氷警部補らの捜査が開始される。☆彡今回の相棒は、警察庁から派遣されてきた心理捜査官の藤森紗英。美人の相棒に戸惑い、同僚からは羨望あびる碓氷。紗英の心理分析に半信半疑だったが。。。彼女のプロファイリングが冴えわたる。
読了日:12月13日 著者:今野 敏
パラレル (中公文庫)パラレル (中公文庫)感想
碓氷シリーズ3。横浜、西池袋、高井戸と不良少年たちが次々と殺される。司法解剖から武闘家による犯行と推測。少年犯罪を大人が粛清?碓氷・赤城の警視庁捜査一課組は武闘家の線で犯人を追う。高尾・丸木の神奈川県警少年課組は転生の少年・賀茂晶(オズヌ)から情報を得る。警視庁少年犯罪課の富田は、お祓い屋の鬼龍と安倍を通じて不穏を探る。3組が繋がって事件の舞台裏が浮き彫りになる。☆彡毎回テイストの変わる本シリーズ。今度はカルトで事件解決?まるで陰陽師の世界。今野作品の様々な登場人物が集結しているそうな。各人魅力的なハズ。
読了日:12月09日 著者:今野 敏
アキハバラ (中公文庫)アキハバラ (中公文庫)感想
碓氷弘一シリーズ第2弾。 イラン航空現役スチュワーデスの諜報員。 それを尾行するモサド工作員。 秋田から出てきたオタク青年。 キャンペーンガールのアルバイト。 しがないPCパーツショップの店員。 地上げを目論む関東ヤクザ。 PCの強奪を仕掛るロシアンマフィア。 地元のヌシのようなゲン爺さん。 野次馬整理をしていた交番勤務の沼田巡査部長。 あらゆる種族が集まるアキハバラ。 様々な出来事が交錯して事件はトンデモの展開を見せる。 ☆彡 コメディ読んでる気分。 恩田陸さんのドミノが思い出された。
読了日:12月07日 著者:今野 敏
触発 (中公文庫)触発 (中公文庫)感想
碓氷弘一シリーズ第1弾。 警視庁部長刑事・碓氷の宿直時にかかってきた「爆破予告」電話。 半信半疑ながら地元署に連絡したのだが。。。翌朝ラッシュ時の地下鉄駅構内で爆破テロは起こった。 死傷者三百名を超える大惨事に、もっと深刻に対処すべきだったと悔む碓氷刑事。 事件を重く見た内閣官房危機管理対策室室長の陣内は一人の男を捜査本部に送り込んだ。 自衛隊で爆弾処理スペシャリストの岸辺和也。 特殊班を組む碓氷と岸辺たち。 第二の爆破予告。 爆破は防げるのか。 ☆ テロのきっかけはある触発。
読了日:12月05日 著者:今野 敏

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