夕方
海がオレンジ色に輝く時間を過ぎ
辺り一面真っ暗になった
クソイナカのバス停に
冬休みだというのに
ナゼか中学生のミキちゃんが待ってました
どうやら
オジィさんチから帰るようです
乗ってくるなり
「ちょっと聞いて!」
「イヤ言うても聞かされるんやろ」
「オー好みや、君の作ったお好み焼き」
「……どした?デング熱にでもやられたか?」
「ん?オーは驚きのオーで…」
「いや、ダジャレは分かるけど…」
「なんなよ、分かるんやったら反応しろって」
「んーもう一つやったな」
「じゃあ問題な、いくで!」
「………」
「はよ行かんか!」
「なんやっけ?」
「知らんがな」
「あ、思い出した」
「答えは簡単です、1+5+15+45は?」
「ん?ちょっとまて、いちたすごたす…なんて?」
「答えは簡単ですって言うてんやから、答えは簡単ですでいいねん!」
「あー、そのタイプか、よっしゃオッチャンからも言うで」
「ある大きな窓のある白い家の女の子が風邪で寝込んでました、窓の外には牛がモーモー鳴いてヒラヒラと蝶々が飛んでました、さて、女の子の病気は何ですか?」
「盲腸!」
「小学生並みに引っかかったな…風邪で寝込んでるって言うたやろ?」
「腹立つな…覚えて友達にも言うたろ」
「ほなもう一つ」
「3より大きく6より小さなアメリカ都市は?」
「サウジアラビア!」
「それは国や!アメリカからだいぶ離れた国や」
「え?じゃあヒント」
「3と6の間にある整数やな」
「4?」
「あとは?」
「え?整数ってなに?」
「フツーの数字、いちにーさんって…」
「ミキ受験大丈夫か?」
「アカンかも…じゃあ4と5って事?」
「そう、4か5でシカゴや」
「しょーもな…でも友達に言うたろ」
「しょーもなくもなかったらしい」
「それとな、ミキお母さんに歌作ってん、聞いて」
「聞くんはいいけど、それやったら手紙書いて渡したりや」
「書いてるで、今6ページ!」
「ながっ!」
「覚えてるトコだけ言うで」
そう言って母への言葉を綴り
シッカリと泣かされました
「えーがな、泣きそうになるわ」
「泣きなや?」
「ってか泣いてるやん!」
「うるさい!」
と、今年最後になるであろう
彼女との会話でした