車を停めようとしていたら、目の前を見覚えのある顔の女性が歩いていく。
私がホテル勤務を続けていたころ、お世話になったMさんでした。
Mさんはブライダル担当の方で、人手が極限的にない中、走り回っていた女性です。
「こりゃ、声かけてみなくちゃ~

私は本屋に入り、レジ前で何やら店員さんを話しているMさんを待っていました。
しかし、なかなか用事がすまないので、頃合いを見て声をかけました。
「おお~、zephyrさん!」
「久しぶり~、元気でした?」
一気に話に花が咲きました。
じつは私、この時にどうしても確かめたいことがあったのですが、それはMさんのほうから告白してくれました。
「zephyrさんに41才で結婚するだろうって言われてたんだけど、じつはその少し前、40才でしたんよ~」(←岡山弁)
「ああ、やっぱり? でも、41才っていうのは中心ポイントで、その前後にある程度広がりがあるから、予定通りだよ」
Mさんは、なんというのか、女っぽくない人で、気質的にもあけっぴろげな女性。
結婚はしたかったかもしれないのですが、ある意味、あきらめていたというのか、自分にはないわ、みたいに思っていました。
でも、ホロスコープにはちゃんと41才前後での、非常に明瞭なものが見えていました。
私は9割がた、ここで結婚すると思っていたのです。
それが実現していた……いやー、よかったよかった

と思いきや。
「いやまあ、あたしは卵巣悪かったじゃない? だから、結婚とかも無理かなあと思っていたら、子供ができて」
ほう。そういえば、Mさん(じつはもうMさんじゃないけど)、卵巣の状態が悪いことが発覚して治療を受けていた。
そもそも、その卵巣が悪いことも、Mさんが非常に調子が悪そうにしていた時、気功が多少使える私が見て、「こりゃ、医者に行ったほうがいいよ、異様に冷たい」とアドバイスしたことから発覚したのだった。
(手をかざすと、悪い部分が冷たく感じるものです)
「それで、慌てて結婚したんだけどね……。出産予定のひと月前くらい、お腹がものすんごく痛くなって、医者がお腹を開けたら、卵巣が破裂しとった」
「ええ~~


「原因は不明なんじゃけど。まあ、ともかく子供もひと月早いけど、無事生まれて。今はもう、あたしもへろへろだったのがようやく動き出せた感じで……」
年齢的にも、もうかなり難しい時期。
もともと卵巣に難があったMさん。
「実際、子供ができんかったら、結婚はなかったと思う」と。
……すごい。
これだけ高いハードルを、よく越えたなあ。
私は彼女がこの時期に結婚することは、相当な確信に近いものがありました。
しかし、まさかこのような形を取るとは。
おそらく、Mさんが結婚するには子供を授かるしかなかったのですが、彼女の身体にはそれはものすごく厳しいもので、もしかすると「対価」のようなものを払わされたのかもしれない。
でも、やはり、起こるべきことは起こる。
ホロスコープに示されているものは、嘘ではない(私にとっては当たり前のことですが)。
今、どんなに状況的に絶望的でも、この先、可能性がなさそうに見えても、訪れるべき未来がそれぞれある。
そこへたどり着いたMさんに祝福を送りつつ、お別れしました。
「また、今度、ご飯でも

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