……と、思うこのごろ。
男女を問わず、異性に対して求める性格の中に、「優しさ」というものは、ありますよね。
優しい人が好き、とか、優しさを持つ女性が好みとか。
言葉で人の性格をよく解説するようになって久しいのですが、同じ一つの言葉で表現できる性格の中にも、実際、中身はニュアンスが微妙に違っているということは、よくあります。
一番よく感じるのは、風のエレメントと水のエレメントの優しさの違いなのです。
風のエレメントである双子座、天秤座、水瓶座は、基本的に人間の理性や知性の発展に非常にかかわりがあり、メンタリティも知性に裏打ちされたものであることがあります。
(注:ここでいうエレメントや星座は、単純に生まれ星座のことだけをさしません。風や水のエレメントの質が、ホロスコープ全体の中で強く出る人、とお考えください。したがって、誕生日だけで安直に判断なさらないように)
たとえば天秤座の人はこの典型で、ものすごく対人関係のことに気を使うのが天秤座ですが、これは自分と相手の考えの違いや感性の違いに配慮し、その上でできるだけ争い事など起こさないように、調和的な関係を築くために取る、いわば「知性による判断」に基づいています。
つまり社交術に近いのです。
こういった礼儀正しさや、たとえばレディ・ファーストなどの振る舞いは、それを受ける側には「優しさ」として映ります。
ところが、風のエレメントの強い人というのは、このような知的な働きによってアクションを起こしているわけです。
蟹座、蠍座、魚座などの水のエレメントの強い人は、基本的に情によって動きます。
これらの星座が人の情操に非常にかかわりを持ち、どちらかと言えば感情的な星座だからです。
水のエレメントは紛れもなく優しさを持ちやすいのですが、それはほかの人間に共感したり、同情したりする能力が高いからです。
人の痛みがわかるとか、同じ心情を抱えて寄り添うとかいうのは、まさに水のエレメントならではで、それは理屈ではないのです。
気持ちがわかるし、痛みがわかるから。
それはただ、ハートでわかるわけです。
こういった水のエレメントの女性が、たとえば風のエレメントの強い男性と出会い、恋愛関係になったり夫婦関係になったりするとします。
恋愛期間中などはとくに、相手に配慮することもとても多いと思われますが、こういった時期に示された風の優しさに対し、水は「ああ、この人だったら安心とか」「優しいいい人だわ」とか感じやすいのですが、ところが、結婚してみて、いろいろな日常の中で今後は問題が起きたときには、風と水の差が浮き彫りになってきたりします。
もっとも多いのが、「あの人は私の気持ちをわかってくれない」「理屈ばかり言う」というようなものです。
水のエレメントは、情で生きていますので、何か悩み事があった時には、まず心情的な共感を示してほしいはずなのです。
「それはかわいそうだね」とか「辛かったね」とか。
ところが、こういった悩みを打ち明けられてしまった時に、風のエレメントが強い人は、これも「良かれ」と思ってのことなのですが、
「あ、だったらそれはこうすればいいじゃない」とか「そういうことを言ってくる相手も相手だけど、君もここが悪かったよね」とか。
理に走ってアドバイスしてしまう。
もちろん悪気はない例が多いと思います。
しかし、水は理屈を期待しているわけではないのです。
一方、逆に風側からすると、水側の優しさ、情の動きというのは、感情論的に思えてしまいますし、話して納得してもらえないというのが、かなり大きな不満やストレスになったりします。
同じ一つの言葉で表現できる優しさでも、じつは違っているのだと理解しないと、溝がどんどん広がってしまうことがあります。
どっちが良くてどっちが悪いというような話でもありません。
人間、個性が違っているので。
今日は風と水をたとえに、わかりやすい一例として記事を書いてみました。
他でも類似したようなケースで、また書くことがあるかもしれません。
※ 今日上げたような事例は、風と水の組み合わせだけでなく、天体の質の強化などによっても起きえます。
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