そりゃあ、数えで42のときは…… |  ZEPHYR

 ZEPHYR

ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。


厄年におきた災いってある? ブログネタ:厄年におきた災いってある? 参加中
本文はここから



オトナのブカツbk2(ビーケーツー)
オトナのブカツbk2(ビーケーツー)


厄年というのは、日本では根強く言われ続けています。

この種の占い的な発想にはほとんど科学的根拠はなく、それを言ったら占星術も四柱推命も同じですけれど(ちなみに占星術は天体の運行、四柱推命は周期が根拠なのですが、いわゆる科学的に立証されているわけではない)。
なので、ここでは根拠については触れないことにします。

あらゆる占術的な法則は、理論から導き出されるものと、経験から導き出されるものの二種類があると思われます。
演繹法と帰納法ですね。

科学的根拠は別にして、多くの占術の法則は、たぶん、もともとは帰納法的な部分(起きた出来事から原因=法則を見出していく)から出ていると思われます。とくにその占術の原始的な時期には(これは私の考えです。占術の完成されたものが、いきなり霊感的にすべて降ってきたと主張する人もいます)。

たとえば丙午の年には何が起きたとか、木星と土星が同じ場所に来た時にどうなったとか、そんな経験則です。

占術は多くは暦と関連するのですが、古い暦は月の満ち欠けで作られていました。

満月と新月は、動植物にも顕著な生命活動が見られるというのは、これは科学的な報告がありますし、満月の夜に凶悪犯罪や事故が多いという報告もあります。
潮の満ち引きが、人の他界や出生にかかわるというのも、科学的とかどういう言う前に、現場のお医者さんとかが経験的によく言われることです。

このような経験が、いろいろな占術の下地になっていき、一つは周期的法則を見出し、一つは天体の運行にその法則を見出していった、というのが、まあ、普通に考えられることではないかと思います。

厄年というのは、その根拠が周期にあるのか、天体にあるのか、ということもあやふやです。

少なくとも、私が見る限り、厄年の合理的な説明は占星術的な天体の運行によっては、うまく説明はできません。

男の25、42、61。
女の19、33、37。

こういった年齢を合理的に導き出すことは、天体からは難しい。
(ちょっと考えられることはあるのですが、そこは今は割愛しておきます)

ですから、こういったものが、どこまで個人の運勢に反映されえるものなのか、判断が付きにくいところはあります。
もともとの土台が異なるものだからです。

しかし、年齢によってくくっているのですから、この厄年の考え方は、占星術でいえばトランジット天体の動きに似たものです。

木星が11年程度、土星が30年くらいの周期で、同じ星座に戻ってくるというのは、これは誰に対しても同様に言える現象だからです。

そうして考えたときには、厄年というのは、やはり個人のホロスコープの絶対的な精密さの前には論じられないことになります。

個人のホロスコープで見る、後天的な運勢(出生図の運勢を先天的なものとすると、その後の人生の動きが後天的運勢)の解読には、遠く及ばないはずです。

実際、厄年で大成功や幸せな結婚をした人は大勢いますし、そこで厄払いをしなかった人も大勢います。

「いや、でも後になって起きた災いが厄によるもの」とかいう話になってしまうと、ほとんど何でもありの話になってしまいます。
そういう現象がないとは言いませんが、これをすべて認めてしまうと、理性的な判断よりも宗教的な信心の話になってしまう。

むろん、それを受け入れる人は、それでOK。


じつは私にしても、42の厄年には苦汁をなめています。

睡眠時間が最も短かったのはこの前後の数年で、異常なほどの労働と、創作努力をしています。
が、それが報われなかったという頃です。

これは、じつはホロスコープの後天的運勢をチェックすると、はっきり出ていることで、厄年を持ち出さなくても説明できてしまうのです。
ただ、ホロスコープが非常に精度の高い占術であることは明白で、厄を受ける人(あるいは受けない人)というのも、その技術の枠内に含んでいる可能性はあります。

私は厄というものがないとは言いません。

これもきっと経験則的に導かれたものの一つだと思いますし、仏滅や大安も似たようなもので、厄年よりもさらにルーズな経験則かと思います。


気にされる方は、厄年には厄祓いに行きましょう。

なにかその年回りに別な要因で問題が起きても、その時にこのことで気に病んでしまうよりは、よっぽどましだからです。

私は次は61。

還暦ですね。それは、周期説なんですけどね~。


なにか研究の結果気づいたら、またご報告いたします。


このブログの執筆者であるzephyrが、占星術鑑定の窓口を設けているのはFC2ブログにある<占星術鑑定に関して>の記事のみです。