きんたろうさんの公開鑑定 |  ZEPHYR

 ZEPHYR

ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

本日はきんたろうさんからのご依頼について、公開鑑定をUPさせて頂きます。

最後になってしまいましたが、きんたろうさん、大変にお待たせしました。

ご依頼は次のようなようなものでした。


<きんたろうさんからの鑑定依頼>

ホロスコープの特徴とどうすればより自分の運勢を生かせるか。



シンプルですが、これはホロスコープの全体構造にかかわる質問です。

担当するのは、講座の生徒さんの中でも、面白いことがあったら思いっきり笑っちゃうキャラの、柿とうあかりさんです(笑)。

でも、鑑定は真面目に取り組んでいただきました、もちろん。

では、あかりさん、よろしくお願いいたします。

==============

<柿とうあかりによる鑑定>

きんたろうさん、こんにちは。
今回、担当させていただくことになりました、柿とう あかりと申します。
まだまだ未熟者で至らぬ点も多々あるかとは存じますが、出来る限りの鑑定をさせていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします(^-^)

最初にお断りさせていただきたいのですが、出生時間が『4時ごろ』とのこと。
こういった、ぴったり時刻の場合、中には取り上げたお医者様の記録やお母様の記憶がアバウトであるケースもあり、実際の出生時間とズレが発生しているケースもあります。
もし、この4時が正確でない場合、占星術で大切な「ハウス」の境界線にズレが生じてしまい、鑑定にもズレが出てきたりしますので、ご了承ください。

では、鑑定に入らせていただきますね。
今回のご依頼は、ホロスコープの特徴と、どうすれば自分の運勢を生かせるかの2点の解読とのことですので、順番に出生図について説明させていただきたいと思います。


きんたろうさんの太陽星座は蠍座です。
愛情深く洞察力に優れ情熱的、良くも悪くも執念深く、秘密主義…。
けれど、太陽星座だけできんたろうさんを語ることはできません。
太陽の他に、沢山の天体や、その位置関係によって、きんたろうさんは形作られているからです。

きんたろうさんの場合は、特に性質の違う何パターンかの「顔・側面」があるようです。
その辺りが、「特徴」だといえそうです。
では、順番に きんたろうさんの色々な「顔」を見ていきましょう。



★(1)スマートでいてソフトな人当り、感じの良いお人柄★

お人柄に影響を与える1ハウスに水星が入っており、非常に頭の回転が良く、好奇心が強いのではないでしょうか。
ただし、そういった心の中の思いをコミュニケーションというかたちで相手に伝えたり、うまく話したり、といったことに関しては、苦手意識があるのかもしれません。(土星の影響)。または、悪気はないのですが、時には良く考えもせずに言ってしまったことに後悔してしまうこともあるのかもしれません。

『アセンダント』といって、きんたろうさんの生まれたその時に東の地平線に位置していたサインは天秤座です。
天秤座は女神の星である金星が支配していて、天秤座の影響を受けると、円滑な人間関係を好み、スマートさや人当りの良さが授けられます。そして、公平であることを好みます。

1ハウスの水星は、アセンダントの支配星である金星と非常にやわらかな関係をもっていて、同時に金星は、感情をつかさどる月ともやわらかい関係をもっているため、きんたろうさんは穏やかで感じの良い一面を持っているのではないでしょうか。
ことに金星は移動やコミュニケーションの部屋である3ハウスにいます。
先に、土星の影響で、うまく話せないこともあるのではなどと書いたことと矛盾するようですが、身の回りの人とのコミュニケーションは楽しいものでしょう。
ちょっとしたお出かけも、好きなのではないでしょうか。



★(2)実直で活気にあふれ、正しく厳格な面★

乙女座に火星があることで、非常に合理的で論理的。普段から正確で正しい判断を心がけていることでしょう。(実際、公平公正の天秤座がアセンダントにきていて、支配星の金星が健全である きんたろうさんの意見は正しいことが多いのです。)
その上、月と土星が近いので、まじめで実直です。
(あるいは、神経質までにまじめなのかもしれません。)

月は牡羊座ですので、活力にあふれ、すばらしい精神力が授けられています。
この月は、隣接する土星と相まって、自分なりの判断基準をはっきり際立たせます。

ここで気を付けなければいけないことは、この配置はしばしば、自分のルールが全てであるような感覚を抱かせることです。
相手は相手なりの正しいと信じるルールを持っているものですので、その間に人間関係上の摩擦ができやすいというのが注意点です。

きんたろうさんの場合は、この月と土星が対人関係や結婚関係の部屋である7ハウスにあります。自分の中に持つこれらの天体の影響は、配置上、人間関係として出現しやすく、そういった要素を持つ人物(厳しく、自分のルールを周りに押し付けたりする人)を引き寄せやすくなります。


また特徴として、天王星がアセンダントに乗っているため、自分の性格や資質に天王星の影響が色濃くなります。
天王星はユニークさを与え、個性を強めます。これも、人との関係に摩擦が生じる要因となり得ます。
困った面として、天王星が強く絡むと、自分で自分が個性派であったり少数派であったりすることを自覚が出来ないケースが非常に多く、それゆえ対処しにくい場合が多いことです。


12ハウスの火星の状態から、やってやろうと自分の中でエンジンはかかっている状態でも、元来の慎重さから細かいことが気になってしまって、それを進めたり表に出すことが難しく、いらだちを覚えることもあるかもしれません。そのいらだちを相手にぶつけないよう気を付ける必要があります。


また、2ハウス(所有物、才能、金運の部屋)に在室する太陽はノーアスペクト。
色々な意味で「自分のモノ」に対する執着心は強く、追い求める欲求も強いのかもしれません。ただ、思うように得られるかといったところでは、満たされない面が出てきたり、それゆえ孤独を感じたりすることもあるのかもしれません。
ノーアスペクトの天体の特徴として、意味が強められて暴走がちになったり、逆に不全気味になったりという両極端な出方をするからです。
しかし、蠍座の太陽です。持前の執着心と粘り強さで、最後にはちゃんと得ることができるのだと思います。



★(3)自己矛盾★
これまで触れてきた、きんたろうさんの顔。
これらは、互いに矛盾している要素も多く、それがきんたろうさんのホロスコープの特徴だといえそうです。

矛盾があるということは、自分が持つ要素にバリエーションがあるいうことで、生まれながらに多面性が与えられているということでもあります。いちがいに良い悪いは決められません。

これらの矛盾は自分の内面に葛藤をもたらすので、乗りこなせないままだと、苦しい面もあります。現象面においても、違った意見や立場の間で翻弄されるようなこともあるかもしれません。


太陽が位置する蠍座は、相手との一体感を大切にします。
アセンダントが位置する天秤座は、相手との関係性を大切にします。
ところが、月の位置する牡羊座は、自分を重視します。
これはきんたろうさんの内面の葛藤です。

他方、自己主張が強い月の性質は、7ハウスにあるために、「相手」の性質に出やすいのです。

月は自分の感情の状態であると同時に人間関係も表し、二つは「自分自身と鏡に映された自分」という相関関係にあります。
人間関係にトラブルや摩擦が起こりやすいという状況のトリガー(隠れた引き金)は自分自身の中にも存在しているということに気づいてあげることは、自分ができる問題解決の第一歩なのかもしれません。



★(4)結婚★


きんたろうさんのホロスコープの配置上、月土星のグループは非常に重要です。(※大きな天体のかたまりに対して、ぽつんと離れた天体は重要。)
そして、この土星は家庭を表す4ハウスを支配します。家庭における奥さまとの関係は大きなテーマなのだと思います。
きんたろうさんの太陽のサビアンシンボルは「溺れている男が救出される(松村潔版)」または、「溺れそうな人が救われる(直居あきら版)」。
この太陽は、7ハウスカスプ(境界線で、意味が最強な位置)上のドラゴンヘッドとチャレンジ角を形成しています。
今しも溺れている人には助けが必要で、この救済の中での人間関係を通して得る学びにスポットライトが当てられています。このサビアンは原典版においては、「岸で溺れているのを見ていた人が飛び込む」となっているそうで(直居版より)、きんたろうさんのケースでは、奥さまの窮地に対して差し出された きんたろうさんの救いの手も示唆しているように思われます。
つまり、ご夫婦間において、相互の困難や弱点を共に助け合う中でのコミュニケーションおいて、人生の学びを得ていくことがうかがえます。


※(実は、結婚、もしくはもっと広い意味での人間関係、その人(たち)とコミュニケーションといった事柄が、きんたろうさんにとって非常に重要なテーマであると感じましたので、きんたろうさんが実際結婚されているかどうかを質問させていただきましたところ、過去のあるタイミングで結婚されているとのお返事をいただきました。)




引き続き、7ハウスの天体を詳しく見ていきます。

7ハウスにある月は結婚や対人関係によって気持ちが敏感に反応すること示します。
また、土星がこの部屋に入っていると、しばしば結婚生活の中に人生の課題が投げかけられます。
きんたろうさんの場合この土星は牡羊座で、土星は牡羊座にいるときに力が弱まり減衰しています。
これは、奥さまのコンディションになんらかの不調や課題がある可能性を表しています。

7ハウスの支配星でもある火星を含め、それらの星の配置から、もしかしたらきんたろうさんは、前世からの思いや因縁を強く持ち込んだ人生を歩まれているのかもしれません。

7ハウス(結婚)の支配星の火星の位置関係から、奥さまと共に土星が示す困難に立ち向かっていくことによって、前世からの魂の積み残しが解消されていくことを表しているのではないでしょうか。
それが魂の救いにつながることなのだと思います。


現在、太陽と火星がタイトにアスペクトを二重に作っています。
結婚生活の中に問題がクローズアップされる時期です。



占星術とは別に、補助的にタロット(マルセイユ版)を使って、結婚に関する複数の質問をさせていただきました。
ひとつの質問につき、何枚かのカードを引きますが、毎回必ず出現するカードがあり、それは『太陽』の正位置でした。
大アルカナ22枚を、質問が変わる都度シャッフルしています。このように必ず特定のカードが、しかも必ず正位置で出るというのは偶然では片づけることはできません。

太陽の正位置のカードは非常に喜ばしいカードで、二人の関係が温かいものであること、仲が良いものであることが示されています。
(それを裏付けるように、占星術でも、7ハウスのカスプ(境界線)という一番パワーが強い位置にドラゴンヘッドが乗っています。)

また、きんたろうさんが結婚された時期、結婚の部屋の支配星の火星と、愛情の金星、奥さまを示すであろう土星はグランドトラインという非常に喜ばしい配置でした。
結婚時の配置はその時だけでなく、結婚生活全体に影響を与えるので、ご夫婦の関係は基本的に良好であると考えられます。

しかしこの時期、海王星に対して土星がハードな角度をとっていました。
土星は奥さまを指し示し、ハードな角度をとる海王星はその相手を弱体化させたりします。
これも奥さまの問題を指し示しているように感じました。

(ただし、海王星はきんたろうさんの6ハウス(健康や職場環境を示す)の支配星でもあるので、ご本人の問題であったのかもしれません。)



前述の通り、太陽はドラゴンヘッドと厳しい角度を持っていますが、それをつなぐ位置に金星(コミュニケーションの部屋である3ハウスに在室)があり、太陽とは「補助」を表すデサイル、ドラゴンヘッドとは非常にスムーズな幸運の角度であるトラインをで結ばれ、3つの天体(感受点)は三角形を形成しています。
金星は愛情を示す天体で、この三角形が表すものは、困難を愛を持って助け合うという、人生の目的だと思われます。


★★★
2つ目の質問「どうすれば自分の運勢を生かせるか」に対する回答をまとめます。

きんたろうさんにとっては人間関係やコミュニケーションが大きなテーマである。そして、家庭や奥さまとの人間関係はその中でも非常に重要なものである。しかし、その中には大きな困難も伴い、それを協力して乗り越えていくなかで魂が成長していくことが、今回の人生の目的、ひいては自分の運勢を生かすことにつながる、ということだと思います。




この辺りで、今回の鑑定を終わらせていただきたいと思います。
長い鑑定にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

当たっているところ外れているところ、あるかもしれませんが、今回の鑑定が少しでもきんたろうさんのお役に立つことが出来れば、とてもうれしいです。



===========

あかりさん、お疲れ様でした。

きんたろうさん、いかがでしょうか。
何かご不明な点がございましたら、一度の質疑応答が行えますので、zephyr宛に質問を繰りください。



追記11/25付
きんたろうさんからのメール



zephyr様
あかり様

この度の鑑定ありがとうございました.
コメントでも申しましたが、正直大変驚きました.
占星術とは、ここまで分かってしまうものなのかと
まるで、自分が丸裸にされたような気分です.

あかり様の鑑定でご指摘のあった一つ一つが心に刺さりました.
人間関係、家庭のこと、あるいは妻のこと、妻との関係
ご指摘のあった全ての事柄を自分でも自覚しており、まさに私の今生におけるテーマといっても過言ではないでしょう.

特に妻のことに関しては鑑定にもありますように彼女自身が大変な問題(心、ひいては彼女自身の生き方)を抱えており、結婚してからこの方ずっと今現在においても彼女のみならず私自身の課題ともなっております.
私自身も対人関係における問題を抱えております.
それは、家庭(妻との関係)はもちろん、職場においてもです.

これが今生における私の”魂の目的、地図(ブループリント)”なのかと再確認させていただいた次第です.

前世からの想いや因縁についても少し触れておられましたが、ちょうど3年ほど前から自分にまつわる過去生について、また過去生と今生との因縁や課題について大変多くの事柄を知る機会を与えられました.
これに関しては、特に私が積極的に知りたいと思ったわけではないのですが、何故か計ったかのようにそれらの情報が人の口を介してもたらされました.
今にして思えば、過去生の情報にしろ、この度の鑑定の機会についても与えられるべくして与えられたという感があります。

逆に言えば、今は、私の魂の目的にとってとても重要な時期にあるといえるのかもしれません.
実際のところ、私自身そう感じているところです。(ですから、今回のプレゼント鑑定に応募致しました)

この度の鑑定にはとても満足しております.

それは、ご指摘のあった点については、自分にとっては嫌で避けたくなることでもあるのですが、やはり向き合うしかないのだという決意を得られたという点においてです.

「相手を深く受け入れ、共に歩む」(まさに「19太陽」ですね)

その相手とは自分自身でもあるのです.
そうした意味では、対人関係、コミュニケーションを通して自分自身の統合を図る必要があるのだと思います。

特に質問はありません。

この度の機会を与えていただいたことに深く感謝いたします.


きんたろう拝





このブログの執筆者であるzephyrが、占星術鑑定の窓口を設けているのはFC2ブログにある<占星術鑑定に関して>の記事のみです。