過日、家族四人で岡山県赤磐市の「石上布都魂(いそのかみふつのみたま)神社」に参拝してきました。
結婚してそう間もないころだったと思うのですが、一度、参拝しただけだったのですが、今回はたと思い至り、出かけることに。
というのは、この神社には製作中のミュージカルに深く関わりがあると思えるからです。
県南の児島から赤磐市へは相当な距離があります。
岡山市街を通過し、山の中へ分け入っていきます。
ようやく到着したその場所は、奥深い山が清々しい気で包まれて地でした。
駐車場から石段というのか、山肌に足の踏み場を作っただけのような登山道めいた参道を登ると見えてきます(この段階でかなり汗をかきます。暑かったし)。
ご祭神は素盞嗚命(スサノオノミコト)です。
祓殿には、瀬織津姫神、速秋津姫神、伊吹戸主神、速佐須良比売神などの清めの神々が。
お参りした後、さらに本宮の磐座のある山頂へ登山です。
じつは、出雲でヤマタノオロチを退治したスサノオのミコトの武勇伝は、神話にも描かれて有名ですが、このオロチを退治した剣、フツノミタマの剣がなぜかこの岡山県のこの神社に、最初に奉納されていたというのです。
その後、都で疫病が流行した時に、崇神天皇の命でこの剣が天理の石上神宮に遷されたと言われるのです。
つまり石上神宮の大元が、この岡山の地にあったということなのです。
この霊剣は、古事記や日本書紀の中にしばしば登場します。
スサノオのミコトの持つ剣としては、十拳(トツカ)、蛇麁正(オロチノアラマサ)、天羽々斬(アメノハハギリ)、蛇韓鋤(オロチノカラサビ)、天蝿斫(アメノハエギリ)、布都斯魂(フツシミタマ)など、さまざまな異名があります。
アメノハハギリなどは、スサノオの父、イザナギのミコトがカグツチという火の神(この神を出産するために、妻のイザナミは亡くなった)を切った剣という伝承もありますし、また国譲り神話に登場するタケミカヅチが持っていた剣もまたフツノミタマと記されています。
神話というのは、まことに玄妙なものです。
この上に磐座が。
が、なんとなくあまり写真を撮るのもはばかられたので、今回は露骨に写真は撮っていません。
山頂にはすがすがしい風が吹き、磐座の前でしばし座っていると、とてもいい気持になりました。
下山の道で見つけたアジサイ。
ガクアジサイですね。
アジサイの花って、もともとはこのようなものだったらしく、日本が原産だって、みなさん、ご存知でした?
zephyrは先日、ラジオ番組で聞いて、初めて知りました。
日本のこのような原産アジサイが西洋に行って品種改良され、今のようなボール型のアジサイとなって逆輸入されたんだそうです。
でも、このようなアジサイも可憐で美しいですね。
今回のミュージカルのシナリオは、日本神話を題材にしています。
制作の安全と上演の成功を……。