8年目の大学の講義は、比較的順調に進んでいます。
基本的に毎年同じテキストを使って、講義を進めてはいるのですが、自分なりに進歩はしてきているなと感じます(遅々としたものにせよ)。
毎年同じことを言っていればそれでいいんじゃない? と思われるかもしれませんが、自分の講師としてのキャリアは、まだそんなに高いものではない。
だから、毎年が試行錯誤ですが、その試行錯誤の中からより良い形、よりわかりやすい進め方、より興味を引く話の仕方など、少しずつ変化してきている。
同じパターンを踏襲するところでも、表現の仕方や切り口を変えるだけで、生徒さんへの浸透度はぜんぜん違ってきます。
それは生徒さんの反応を見ていればわかります。
だから、実際には自分としては、同じ講義を繰り返しているということは、実は一つもない。
同じ一つのことを話すのでも、一つの結論へ至るルートを切り替えてやると、滞りがちだったものが、いきなり流れたりする。
今年は生徒さんに、けっこう厳しいというのか、無理やりにでも取り組ませる、というような方向性で講義をやっているのですが、けっこう真面目にやってくれています(今のところ)。
なにしろ常に百数十名のお相手を行う講義です。
ゆるいことをやっていたら、収拾がつかなくなるケースもあるでしょう。
午後のねむ~くなる時間帯。
私語もしたい居眠りもしたい生徒さんもいる(そう多くはないけれど)。
もちろん多数派は、真面目に聴いてくれているのですが、全体として彼らの興味を引き、考えさせる。
今年はこの「考えさせる」とうことをさせるためにはどうしたらいいのか、というような感じでアプローチしていて、今のところはうまく行っているみたい……。
成果が出るかどうかというのは、これからだけど、前期を終わってもろくに理解していませんでした、という生徒さんの数をできるだけ減らしてやろう、というのが目標。
毎年同じようなこと。
毎日同じようなこと。
そんな仕事でも、取り組み方を変えるだけ、立てる目標を変えるだけで、じつはやっている本人も面白くなってくる側面がかならずあります。
私はまだまだ、この大学の講師の仕事も面白く続けられそうです。
今年も熱心な生徒さん、多いですしね~。