ハードアスペクトが出生図の中に強く認められるとき。
あるいは、その後の運勢の流れの中に深刻な(深刻そうな)ハードアスペクトが認められるとき。
どーも、人間は、つい「悪く悪く」考えがちです。
このブログを訪問される方には、占星術に興味がある、より知りたい、深く理解したいと思って訪れる方も多いと思います。
しかし、占星術以前に考えてほしいことがあります。
たとえば、あなたが鍛冶屋だったとしましょう。
毎日毎日、鉄を熱して、叩き、そしてある形を作り出してきた。
毎日毎日。
ハードアスペクトが到来したら、その技術はなくなるのでしょうか?
いきなり、失敗作ばかり作り出すのでしょうか?
否ですよね?
その鍛冶屋の仕事が一人でやっているようなものならなおさらです。
ちゃんといつも通りの製品を作り出せます。
しかし、もしかしたらその製品を買いに来る取引相手が、これまでとは違った要求を突きつけてくるかもしれません。
たとえば、あなたがF1レーサーで、あるサーキットを2分フラットで周回できる技術を持っているとしたら、ハードアスペクトが訪れたら、いきなりそれができなくなるのでしょうか?
もしかしたら、そうかもしれません。
なぜなら、その年は、力の弱いチームに入って戦わなければならないかもしれません。
そのチームのマシンでは、2分フラットが厳しいとか、あるいはその年になったら、どのチームも2分を切ってくる性能のマシンを投入してくるのに、そのチームのマシンはうまく新しいマシンが開発できていないかもしれない。
しかし。
そのレーサーのテクニックは、失われたのでしょうか?
違いますよね?
テクニックは健在のはず。
積み上げてきたものはなくならない。
どんなハードアスペクトが生じても、なくならないものがあるのです。
あなたが誰かと愛し合い、信頼関係を結べていたとして。
それは人間関係や愛情を打ち壊すようなハードアスペクトの訪れとともに、なくなってしまうのでしょうか?
違います。
なにがしかの危機はあるかもしれませんし、愛情の試練があるかもしれません。
しかし、ちゃんとした関係を築けている二人だったら、そのときを逆に絆を強める時期に変えてしまうこともできるはずです。
積み上げてきたものはなくならない。
毎日、まじめに働いてきた人。
職場での信頼を得ていた人。
ハードアスペクトが生じたときに、職場に何らかの問題が生じることは大いに考えられます。
しかし、ハードアスペクトが来たら職場での立場が自動的に失われるわけではない。
その人が毎日、一緒に働く人を大切にして来たり、まじめに仕事に打ち込む姿勢を見せているのなら、ハードアスペクトの影響は限りなく小さなものになります。
これまでの積み重ねが、周囲の人をして、彼を信用させ、頼りにもさせるからです。
むろん、ある意味災厄のような、想像を超えた出来事もこの世にはあります。
自分のこれまでの努力を一蹴してしまう、そんな悲劇もこの世にはあります。
でも、少なくとも私たちが日常の延長で生きているその中では、日々、積み重ねているものこそ、最も大きな意味があり、価値がありますし、そうやって生きてきたことは災厄的なものによっても、決して失われません。
どこかで、かならず帳尻が合うようになっています。
人を愛し、周囲を大切にし、すべきことに真面目に取り組む。
当たり前と言えば当たり前。
この当たり前こそが、人生をもっとも豊かにし、富や幸せをもたらすものだということを、私たちはもう一度見直してみるべきではないでしょうか。
運の前に、生き方なのです。
明日、重大発表!