時折、こういうご質問を発せられる方がいます。
「何年か後に自分がどうなっているか知りたい」
……それを決めるのは、私ではなかったりします。
まあ、占いなどをやっていると、未来のことがある程度見通せるだろう、未来の自分のことも分かるだろう、という思い込みを抱かれてしまうことも、ままある誤解なのです。
そう、これは誤解です。
厳密には、私が見えるのはそのときのその人の運勢です。
どうなっているかという、リアルな姿が超能力で透視できるわけではない。
そのときの運勢がどうなっている、そして現状はどうであるのか。
本人の意志や意欲、努力の現状。
こういったものを突き合わせて、初めて、何年か後にこういう運勢が巡ってくる、このまま進めばこのようになっている可能性が高い、という「推理」が可能になるのです。
言葉のニュアンス程度の問題と思われるかもしれませんが、実際にはこれはとても重要な本質をはらんでいます。
たとえば3年先に結婚できるような運勢が巡ってくるとします。
人生のどこかでそのような流れが生じるのは、これはごく一般的です。
しかし、もしその人がずっと自宅に引きこもって過ごしていたら、このような運勢は何の役にも立ちません。
つまり結婚運が不発に終わるということもあるのです。
実際、良い運気の時を逃している人は、けっこういらっしゃいます。
その運勢が来れば、自動的によい人が現れて、自動的に結婚が起きると勘違いしていると、これはとんでもない落胆につながる可能性もあります。
運勢が来ればその出来事が発生するのではありません。
巡ってきた運勢を自分の元にぐっと引き寄せたり、自分の元で開花させるだけのコンディションにないと、それは起きないのです。
仕事に関してもそうです。
その仕事にどれだけ自分が情熱や努力を注いできたか、その運勢の時には試されます。
ものすごい努力をしてきた人の中には、ハードアスペクトさえ使いこなし、大きな飛躍に変えることができる人もいます。
ろくに努力をしていなかったら、トラインのように非常に有利に働くアスペクトが発生しても、さしたる飛躍はなかったりします。
もちろんそれでも悪い運勢ではないのですが。
どのように生きるかで、巡り来る運勢の中で起きる出来事は変わってきます。
それらはすべてプロセスで、結論ではない。
未来は決まっていない、というのはそういうことです。
巡ってくる運勢は変えられないが、起きる出来事は変えられる。
出会いも変えられる。
自分が変われば、未来が変わる。
良い未来を引き寄せましょうね。