ホロスコープに結論は表示されません |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

時折、こういうご質問を発せられる方がいます。

「何年か後に自分がどうなっているか知りたい」


……それを決めるのは、私ではなかったりします。

まあ、占いなどをやっていると、未来のことがある程度見通せるだろう、未来の自分のことも分かるだろう、という思い込みを抱かれてしまうことも、ままある誤解なのです。

そう、これは誤解です。

厳密には、私が見えるのはそのときのその人の運勢です。

どうなっているかという、リアルな姿が超能力で透視できるわけではない。

そのときの運勢がどうなっている、そして現状はどうであるのか。

本人の意志や意欲、努力の現状。

こういったものを突き合わせて、初めて、何年か後にこういう運勢が巡ってくる、このまま進めばこのようになっている可能性が高い、という「推理」が可能になるのです。


言葉のニュアンス程度の問題と思われるかもしれませんが、実際にはこれはとても重要な本質をはらんでいます。

たとえば3年先に結婚できるような運勢が巡ってくるとします。

人生のどこかでそのような流れが生じるのは、これはごく一般的です。

しかし、もしその人がずっと自宅に引きこもって過ごしていたら、このような運勢は何の役にも立ちません。

つまり結婚運が不発に終わるということもあるのです。

実際、良い運気の時を逃している人は、けっこういらっしゃいます。

その運勢が来れば、自動的によい人が現れて、自動的に結婚が起きると勘違いしていると、これはとんでもない落胆につながる可能性もあります。

運勢が来ればその出来事が発生するのではありません。

巡ってきた運勢を自分の元にぐっと引き寄せたり、自分の元で開花させるだけのコンディションにないと、それは起きないのです。

仕事に関してもそうです。

その仕事にどれだけ自分が情熱や努力を注いできたか、その運勢の時には試されます。

ものすごい努力をしてきた人の中には、ハードアスペクトさえ使いこなし、大きな飛躍に変えることができる人もいます。

ろくに努力をしていなかったら、トラインのように非常に有利に働くアスペクトが発生しても、さしたる飛躍はなかったりします。
もちろんそれでも悪い運勢ではないのですが。


どのように生きるかで、巡り来る運勢の中で起きる出来事は変わってきます。

それらはすべてプロセスで、結論ではない。

未来は決まっていない、というのはそういうことです。

巡ってくる運勢は変えられないが、起きる出来事は変えられる。

出会いも変えられる。

自分が変われば、未来が変わる。

良い未来を引き寄せましょうね。