お……
おわった~~~!
はあはあ……
え?
なにが終わったって?
大学の採点です。
今、大学では試験真っ盛り。
しかし、私の講義では試験を行いません。
そのため採点方法としては、適時配布するプリントをチェックするという方法を採っています。
そのプリントの提出が出席の証明にもなるし、書かれている内容を見て講義の理解度をチェックする。
また教えられたことだけでなく、自分の考えなどを文章にできているかなども、評価の対象となります。
後期では、合計8回ものプリントを配布しました。
これはつまり講義の2回に1回はかならずプリントが配られているという計算になります。
そして1回のプリントで、ざっと200枚弱のものが私の下へ返ってきます。
昨年の秋冬、私はけっこう忙しかったのですが、このプリントの採点がどれほどのプレッシャーとなり、ストレスとなったか。
他の仕事とのかねあいを考えると、「もう無理」という臨界に達しました。
プリントを配布し、それを評価するというのは、大学のボランティア・プロフェッサーとなったときから貫いてきた方針でした。
その方が生徒とのコミュニケーションも取りやすいし、一回の試験で評価してしまうよりは、より多くの生徒をすくい上げることにもつながります。
しかし。
私自身の仕事の状況が、そのような悠長なやり方を続けることを難しくしてしまった。
だいたい、当初の頃と違って、受講生が非常に増えすぎた。
100人程度ならまだ良かったのですが、200となると……。
それになによりも!
この方式での弊害も、最近は目立つようになってきました。
なにか、というと、それは…
「授業をまじめに聴こうか聴くまいが、とりあえずプリントさえ出しておけばいいんだろ」
という生徒が増えてしまった。
結果、講義中に寝ている、あるいは手元でゲームをやっている、音楽を聴いている。
果ては授業の最初にプリントが配られ、それが回収されるや、講義をフケてしまう生徒(じつはその日、二度目のプリントを配っていて、誰がフケた不謹慎な生徒かわかっているのですが)。
まじめにやっている生徒も非常に多い。
これは確かで、非常に熱心に講義を聴いてくれ、「おもしろさ」を感じている生徒も多い。
それは回収したプリントからも感じます。
しかし、ふまじめでも出席さえしていれば、なにをしていても単位が取れる、というようなアンバランスが、どうにも目立ちすぎるようになってしまった。
そこで、私は来年度から自分の講義にも「試験」を導入することにしました。
それだけだと単位を落とす生徒も増えるでしょうから、多少の救済策を講じる予定ですが、これによって講義をちゃんと聴いて、理解することが、もう少し生徒の方に求められることになります。
今の状況を改善する一つの策です。
おそらく試験も行うし、理解度を判定するプリントも配布するという形になるでしょう。
これが最終的な方式とも思えないのですが、試行錯誤。
まだまだ学ぶべきことの多いzephyrです。