どのように乗り越えるか |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
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 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

「地震やまないねえ」

昨日、仕事場で一緒になったMさんと、そんな話をしていました。

東北地方太平洋沖地震の余震活動は、まだまだ終息しそうにない。

それどころか、日本の他の地域でも触発されたかのように強い地震が起きる確率が高まっている。

正直、大地の下でどのような力のやりとりが行われているのか、私たちには分からない。

地震学者も「こうではないか」と意見を述べるが、その確証も実際にあるわけではない。

今の余震や各地の地震が、大震災の余波として、最終的に終息に向かう調整として起きているのなら、それはそれで長い目で見たときにはいいのですが、学者先生の中には今回の巨大地震以降の地震発生状況から、近い未来での首都直下型地震の発生率が高まったという人もいるし、東南海地震にも影響が出てくると考えている人もいるようです。

私はここしばらくは震災的なものはないと読んでいますが、もちろんこれは保証の限りではありません。

実際、これまでにも二度くらい、「ここが終息へのポイントになるのではないか」と思っていたホロスコープ上の特徴のある時期を、二度もスルーされています。

「ここら辺で終わるだろう」と思っていたら、まだまだ、という感じ。

先日、小夏さんのコメントに

「タロットではこれからの日本人はどのように乗り越えるかは出ているのでしょうか?」

というのがあって、それ以来ずっと引っかかっていたのですが、それをタロットで見てみる気になりました。


最初の三枚は
「13番・逆」「法王」「正義・逆」
でした。

「13番」の視線の先に「愚者・逆」、その先に「審判」
「愚者」「13番」の下にそれぞれ、「運命の輪」「節制」と引き

「正義」の下に「戦車」、その視線の先に「斎王」

このような並びとなりました。
最初の「13番」は、まさに多くの死を伴った災害そのものを表現しているでしょう。

「法王」は「未来の予見」や「他者を助けること」にも関係しており、「医者」や「慈善家」「学者」「権威を持つもの」「専門家」「法曹界」「宗教」「公務員」などの人物像が含まれ、こういった人々を中心に復興への努力が行われていることを物語っていますが、このカード展開ではそうした人々の努力も、左右の逆位置にはさまれて非常な困難を伴っていることを物語っています。

「法王」にはこの国伝統や理念というものも含まれ、私たち日本人が持っている良き資質が支えになっていることも表示されているでしょう。
また人を仲介し、結びつけるのも「法王」です。
こうした努力が、もっとも大切なことなのだと示されています。

「正義」の逆位置は、また当面はバランスが回復しないことを表示していて、「平等」「公正」「法律」など、その整備が整わないことを示していそうです。
一般的には人の生活が元に戻るのも、まだしばらく時間がかかりそうです。

「戦車」は「力強い男性」のカードですが、他者を助ける意味合いもあります。
「成功」「勝利」のカードであり、このために何が必要なのはは、縦ラインで並ぶ「斎王」と「法王」に共通する知識や知恵、教育といったこと、精神的な側面が重要だと示されています。

また今ある事態を受け入れることというのも、「斎王」には含まれているでしょう。

そしてそれが救済=「節制」へとつながり、「運命の輪」=状況の好転、変化へとつながっていく。

「運命の輪」は「13番」の隣の「愚者」の下に引かれたカードで、「13番」「愚者」の共通した意味合いから判断すると、本来これらは変化、変容のカードですが、どうやら日本人はこれまでの生き方の中でそれを拒んできた、あるいはすべき変化をしなかった、ということが指摘できそうです(全体としてこれらは過去の部分)。

戦後の日本社会の総決算のようなものが、ここには出ているような気がします。

「愚者」の先にある「審判」はまさに復活、再生、目覚め、復興のカードですが、なぜこれが位置的にもっとも過去のポジションにあるのかというのも解読の重要なポイントで、「法王」などの意味合いも含めると、おそらくこういうことだと思うのです。

日本人は今、原点に還るべき。
本来持っている良き資質を取り戻し、回復させること。
それは伝統的な文化や精神性の中にこそある。
そして、個人では家族の中にある。

それらを否定し、壊してきたことにこそ問題があり、今はそのカルマ(行い)の精算が行われている。
「悪しき変化」がおそらく「愚者」と「13番」の逆位置。

それが戦後の歴史であり、ここで私たちは元に戻るべき。

家族へ。

人と人が共生し、共に祈っていた昔へ。

過去を懐かしんだり、執着するのではなく、過去にあったすばらしいものを、ここで蘇らせることで、日本人はこの大きな痛手から立ち直っていける。


というのが、私のこのタロットの解読です。

タロット展開は、ホロスコープと似ていて、一度読むだけではなく、何度も繰り返し見ているうちに意味が深まったり、違った側面も見えてきたりします。

が、大筋ではこのような解釈でよいと思っています。

日本人の本格的な立ち直りは、おそらく2014年だと思います。