多足な不法同乗者 |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

昨日のこと。

私はいつものように山ん中の自宅の車庫から、愛車オッティを走らせました。
このところ二回連続で、リッターあたり20㎞以上を記録している低燃費のマニュアルシフト。
アイドリングストップなどもできるだけ心がけております。

これもいつものように、両親が栽培している椎茸をあるところで卸し、そして仕事へ向かっておりました。

そのとき。

ちらっ。

「ん? なんだ?」

ちらちらっ。

車のAピラーに何かがさばっていて、たくさん足が覗いている。
それがフロントガラス越しにちらちら見えている。

ム、ム、ム、ムカデ~!!

しかもかなりでかい。

私はムカデが嫌いです(汗)。

この世に存在している動物の中でも、かなり嫌いな方です。

噛まれたこともありますし。


そりゃあ、自宅は山の中で、ムカデなんて日常的にうようよしています。

家の中に入ってきて、家族が悲鳴を上げ、退治させられることもしばしば。

嫌いで怖いけれど、退治はできるんです。

でも、嫌いなものは嫌い。

「ど、ど、ど~しよう叫びどこかで車を止めて、払い落とすかっ」

「いや、しかし、ドアのすぐ近くにいるし、ドアを開けたとたんに中に落ちてくる可能性も」

「そもそも、オレ、一度外に出たのに気づかなかったの?!」

「そうだひらめき電球とにかく車を止めて、助手席側のドアから降りよう。それで払い落とすんだ! これだ! これしかない!」

などなど。
一瞬にしていろんな思考が駆けめぐりました。

私が焦ってそんなことを考えていると。

サイドウインドゥを、はらっと何かが落ちていくのが見えました。

ムカデ君。
塗装された車のボディにへばりつくのは少々苦手だったようです。

道路に落下してゆきました。

ハアε=(。・д・。)

一件落着。

いや、一匹着地。

彼(彼女?)がどうなったかは知りません。