空さんの鑑定 part.2 |  ZEPHYR

 ZEPHYR

ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

私が鑑定結果の第一報を送信した翌日、空さんから返信が来ました。
遠く南半球のパースより。

鑑定後の返信を開くときは、いつもちょっとドキドキします。
私はホロスコープを信じています。
それは宇宙は人の意識を映し出す鏡のようなものだ、という信念です。

でも、そこに映し出されているものを、自分がちゃんと読み取っているかどうかは別問題です。

誤読はしていないか?
見落としはしていないか?

やはり、ちょっと不安になります。

a. 今回の人生の家庭に異性関係を阻害する要因がある。
b. aがなくとも、今回の人生についての予感が鋭くあり、それが異性関係を阻害している。
c. 前世などの今回の人生に限定されない、なんらかの一種のトラウマのようなものが潜在意識にある。


この三つの可能性が、私が空さんのチャートから読み取った、異性との関係がうまく行かない原因となっているものでした。
正直、cは念のために付け加えたもので、もしそうだとすると12ハウスにある天体は火星などではないだろうと考えてはいました。


以下、空さんの返信です(あきらかな誤字や脱字の修正、ブログで読みやすくするための改行以外は、彼女の文面そのものです。メールのやりとりの中では、私が指摘したabcの項目は①②③でしたが、今回の連載記事の①②③とかぶるのでabcに直しています)。

大変詳しい鑑定をして頂き、本当にありがとうございました。
一文一文が心に響いて、昔のことなどを思い出しながら大切に読みました。

初めて鑑定をお願いする時に、自分の過去を書くべきかどうか迷いました。
しかし、「書けば書くほど聞きたい事の焦点が絞れなくなってしまう」「自分の過去体験をただ聞いてほしいという感情に支配されて、本当に聞きたいことが分からなくなってしまう」ことを避けたかったので、あえて昔のことには触れずにいましたが、ズバリ核心に迫る内容で驚いたと同時に一瞬うろたえました。

鑑定頂いた内容の通り、両親の夫婦仲は悪かったです。
aは当てはまります。
未だ離婚はしていませんが、常に離婚の危機、修羅場でした。

私なりですが幼少期はつらい思い出がたくさんで、あの頃には戻りたくないなと思います。
特に母親との関係は厳しく、決して穏やかなものではありませんでした。
体が弱かった私の世話と、父が自営していた八百屋の手伝いと家事とで、母は毎日追われるような生活にストレスを感じ、現代で言うところの育児ノイローゼに近い状態にあったと思います。
病弱な私にも「こんなはずじゃなかったのに」という思いがあったのですね。
地獄の20年間だったと本人もよく言っています。

そんな環境だからこそ、一番近い父親に自分をかばってほしかったですが、そうすれば母のヒステリーは増していったし、父もどうして良いのか分からなかったのだなと、今ではそう思ってます。

2つ年上の兄がいるのですが、兄妹の関係もよくはなかったです。
親戚の付き合いもどんどん疎遠で悪くなっていきました。
私が叔父や叔母と楽しく会話していたり、褒められたりすると、それについて罵られるように怒られた記憶があります。

物心つく頃には、母は私の幸せを嫉妬しているのかも、と思うようになりました。
それからは母親の罵倒に負けないくらい、人を罵倒する力をつけました。

男勝りに振舞って小学生の頃は男子児童から敬遠されていました。当たり前ですね!

心の底から沸き起こる怒りのエネルギーのようなものは今でも感じますが、学生時代の理解ある先生の指導や頼もしい友人たちのお陰で、大きくひねくれずにここまでこれました。

とにかく早く家を出たかったです。
早く(空さんの生家の)姓を捨てたいと思っていました。
そうするには、まず先に親の幸せが不可欠だったので、母の夢だった綺麗な台所と新しい家を建てるという目標に全力を尽くし、そしてやっと夢が叶って、私は親元を離れて精神的に自由の身になった、という経緯です。

長くなってしまいました。

bも当てはまります。
高校を卒業した頃には、私も普通に好きな人ができて楽しくデートして、みんなと同じようにボーイフレンドができると信じていました。
でも様々な体験を味わっていく中で、「私に恋愛や結婚は無理かも」と考えるようになりました。
結婚するなら離婚は絶対にしたくない、という恐怖があります。
孤独の予感はあるのですが、同時に解決するまで諦めきれないという僅かな想いもあります。

cは、これはなかなか自分でも判断が難しいかも知れません。しかし、がっかりするような出来事を繰り返していると、前世での出来事に何らかの原因があるのではないかとそちらに意識が向くことがあります。

第4ハウスの天王星と第5ハウスの海王星の事柄、そして「冥王星がヨッドの対称点になっていて、 愛情問題において幻想を抱き、こだわりをもち過ぎてしまう事で悩みやすくなる」という内容の鑑定を以前に受けましたが、火星にポイントをおいて鑑定頂いたのは今回が初めてです。
金星と冥王星の合が一番多きな原因になっていると思っていました。
12ハウスの火星は怒りやストレスを心理的に抱え込みやすいから気をつけるだけの程度と考えていました。
潜在意識の中に男性像が幽閉されている、見えない部分でくすぶっているという部分はとてもしっくりきます。
何かはハッキリ分からないけれど、どこか閉塞感のようなものがあります。呼吸をしたいけれど、表面には出てこない、形としては現れない、というような感覚です。
ザビアンシンボルも天秤座の太陽しか知らなかったのですが、獅子座の火星にはそのような意味があったのですね。
今回はうまくいくかも!と思った瞬間に相手の態度が急に変わってしまう、心がこちらに向いていないことが嫌でも分かってしまうことが現れているのですね。シンボルの意味が納得出来ました。

パースへの移動をきっかけに、もう一度自分を見つめてチャレンジするつもりでした。
でも現実はやはり前とあまり変わりなく、それどころか自分で少し悪くしてしまいました。
これまで男性と簡単に肉体関係などもったことなかったのに、半は自棄になって年上の男性と一時関係を持ってしまいました。
大事にされていないし、都合よく使われていることは薄々分かっていたのに、もしかしたら変わるかも知れないと淡い期待を抱きました。
惨めな状況から抜け出さなきゃと頭で分かっていても、相手は本気でないという事実を認めるのは本当に苦しかったです。

両親との心情的な確執は、自分の中で収めたつもりでした。
あとは私の頑張りと気持ち次第!のはずなのに、元気が出てこないのです。
やはり心のどこかで家庭なんて男なんてロクでもない、と思っているのかも知れません。

取り留めのない文章になってしまいました。
読みにくい点がありましたらすみません。

自分の経験がいつか、同じように悩んでいる人の助けや力になると信じています。
だから、この出来事に向き合って乗り越えていきたいです。

どうぞよろしくお願いします。



これを読んで、私は鑑定文の第二報に取りかかりました。

メール鑑定は一度で終わってしまう場合もあれば、数回を要する場合もあります。
単純に個人の解読、相性の解読、時期や方法の解読だったりすれば、一度で終わることも多いです。

また興味でただ知りたいというかたと、様々なことに突き当たって今後の何かを得たいというかたでは、占星術鑑定に向き合う姿勢も異なります。

空さんの場合は、2回は必要だろうというのが最初から分かっていましたし、実際に第一報を書いてしまうと、そこに書かれたものが正しいかどうかを確認しなければ、対処法へたどり着けないというのもありました。

ただ、この空さんからの返信で、今になって興味深いことが一つあります。

自分の経験がいつか、同じように悩んでいる人の助けや力になると信じています。

この一文です。

自らの体験を人のために役立てたいと思っているかたは、一般的に想像されるよりも多く存在しています。
私は日頃、それをよく感じます。

しかし、この一文は、今まさにこのブログ上でいくらか実現しつつあります。

あの、言っておきますが、これ私が創作してませんからねッあせる

まさに昨年の12月の段階で、彼女はこのように考え、本当にそう書いてきていたのです。

まるでこうなるのがわかっていたみたいに。

今回のキリ番GET企画を知ったとき、空さんは「絶対当たる」と思ったらしいです。

そして、実際に当てた。


もう一つ、不思議なシンクロニシティがあります。

じつは空さんの鑑定をすべて終えた後、私はこう考えていたのです。

「この人とのやりとりをまるごとブログで発表できたら、多くの人のために役立つだろうに」

しかし、私は料金を支払って鑑定を申し込んでこられる方々への守秘義務があります。

このときの思いが、今回の企画の一つの動機にはなっています。

もともといつかはやろうとしていたのですが、空さんとの間に行われたような鑑定をブログ上で再現できれば、きっとそれは多くの人の心を打つものになるだろう、と。

だからこそ、この企画は「ブログ上で」なければならなかったのです。


そうしてやった企画に、そもそもそう考えていた空さんが当選者としてひょっこり入ってくるなんて。

空さんの体験は、もともとこのような形で皆さんに提供するようになっていたのかも知れませんし、もしかするとそうすることで空さんの中でなにかもう一つ、変化が起きるのかも知れません。

皆さんにもきっと何かの気づきをもたらすことができるのではないか。

zephyrはそう思いますし、この記事を書きながらそう願います。


空さんは特別に珍しい人ではありません。

現代に生きる日本人女性の非常に多くのかたが、彼女と同じように障害に突き当たり、悩み、試行錯誤し、あきらめたり、あきらめきれずにいたり。

「みんなと同じように自分も普通に恋愛し、そしてきっと普通に結婚するだろう」

そんな思いを抱いていたのが、幾度かのうまく行かない出来事の中で、こんがらがってしまい、なにか違うことをすれば、こうなれば、ああなればうまく行くのではないか、と焦ってなにかをすればするほど分からなくなってしまう。

ボタンの掛け違え?
悪循環?

なんとでも言えるでしょう。

たしかになにかすることで自分を良い方向へ変えることもできます。

しかし、なにをしても自分を良い方向へ変えられないこともあります。

この違いは、どこから来るのでしょう?

そして、空さんの場合はどのような対処法が!?

明日に続きます。

ポチッとしていただけると、嬉しいデス。
  ↓
にほんブログ村
にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
人気ブログランキングへ
人気ブログランキングへ
FC2 Blog Ranking