満たされぬ器 |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

先日、マザコンに関する記事で、男性にとっての月は母であり、配偶者だということを申し上げました。

まあ、これはこのブログの中でも何度も書いてきたことでもあるんですが。

人のキャラクターや運勢を見ていく上で、やはり重要なのは太陽と月です。
この二つだけは他の星とは別格と考えて良いでしょう。

この太陽と月が、それぞれ父、母の象徴でもある。
それが自分自身の性格構成の大きな要素になる、ということは、占星術的に人とは

「父と母を合わせ持ったもの」

という言い方もできます。
太陽と月がその人のかなり主要な部分を作るのですから、その作られた部分の元は両親がそれぞれ持ち寄ったものというわけです。

実際、これは染色体とかDNAとかいう話でもまったく同じなわけで、人は両親から肉体を共同制作して与えられています。
これには今のところ例外がありません。

しかし、肉体面と内面はちょっと事情が異なっています。

たとえば両親のどちらかを人生のある時期、それも早い時期に失っている場合。
それには他界もあるでしょうし、離婚という場合もあるでしょう。

本人がまだそれぞれの太陽なり月なりの影響力を十分に吸収し切れずにいた場合、そこには一種の欠損というのか(運気的な)、満たされぬまま空いた器が残されます。
物心着いたときに父親がいなかったある女性は、空白の太陽であるがゆえに、これまで男運が非常に悪かった。
結婚した今も、簡単にこれが解決するわけではなさそう。

ある意味方をすれば、その相手の男性が無理矢理、彼女の太陽を埋め尽くそうという行為に及んでいるのかも知れません。
「オレ色で染めてやろう」みたいな。
そこには彼女の空白の太陽があるから。


ある男性は、ささいなことから妻との関係が破綻しました。
気持ちがなくなり、愛することができなくなった。
彼は高校時代に母親を病気で亡くしています。

その彼にとっては、奥さんとなった女性は、同時に母にもなり得る女性でなければならなかったようです(潜在的、無意識的には)。
自分のすべてを受け入れてくれる女性でなければならなかった。

その女性に、ほんのちょっとした拒絶を受け、それ以降、愛せなくなってしまった。

あまりにも幼稚な心理と言ってしまえば言えるのですが、本人にとっては癒されぬまま残された器をもてあましてさまよっている状態なのです。
おそらくそのような深層心理に動かされていることに気づきもせず。

これらは基本的には本人が克服しようと思わなければならない問題で、周囲がどうこうしようとしてもなかなか解決には結びつきません。

けれど、太陽と月はどちらかでも欠損していては、人生は十全なものとはなりにくい。

これだけは言えるようです。

そのようなものを克服していく人生の計画も当然あって、その人たちは難しいことにチャレンジしているのかも知れません。

まわりで見ている分には、ただただ気がもめます。

彼らに克服の時が早くに訪れるように、祈るばかりです。


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