某県の依頼で書かれたこの小説。
本来は100枚で脱稿する予定でした。
当初、立てた構想の中で、「100枚ではきついかもしれない」ということは感じておりました。
クライアントからの要望、謎の構成。
これまでにない解決編のプランもあり、それを実現するために私はこの秋、苦闘することになりました。
ちょうど海王星的な迷いの森に入っていたのも同時期で、なかなかエンジンがかからなかったのもこのせい。星のせいにするつもりはありませんよ、いっておきますが。
ただ星の表示するように、私のコンディションがどうしても整わなかった。
あらぬ方へ暴走しそうな自分の心を必死にコントロールしておりました。
自分に腹が立ち、自分を見失いかけたこともあります。
思いの外、ホテルの仕事が忙しく、当然あるだろうと思っていた半休などがほとんどなかったことも災いしました。
非常にキツイ時期でした。
しかし、それを無理矢理ねじ伏せ、さわりの部分からろくに進んでいなかった本編を書き始めたのが、11月に入ってから。
ブログも休止しなければなりませんでした。
話の内容は、頭の中ではほぼ完成しており、物語のエンディング・シーンまで明瞭なものがイメージされていました。
だから、普通に仕事をしていれば、十分に締め切りには間に合うはずでした。
ところが。
チャートは正直です。
11月末頃から、私は妙な切迫感に襲われるようになりました。
イベントの仕事を私は楽しんでいますし、これまでも自分にそれができないなど、考えたこともありませんでした。
ところが、どこかで崩れそうな不安に襲われたのです。
今、チャートをあらためてチェックしてみると、11月末ごろからトランシットの土星が、私の出生の月の上にかかってきていたのです。
プレッシャー、障害、試練の星である土星が、非常にメンタルで情緒的な星である月に合になるのですから、これは物事が悲観的に思えても仕方ありません。
12月に入ると、切迫感は異様に高まり、私は頻呼吸を繰り返すほどになっていました。
体調を一度崩したのもこの時期です。
しかし、自分にはできる、できないはずがない、と信じていました。
なにがなんでもやり抜かねばならない。
私の原作にたいそうなお金をかけたイベントが丸ごと乗っかっているのです。
私がこけたら、すべてが台無しです。
枚数的な制限では、とうとう根を上げました。
ボリューム的に不可能であることが見えてしまったからです。
結果、少しぐらいは増えても良いとの了承を得、そうして6日には脱稿、120枚程度の小説となりました。
しかし、すぐに改良すべき箇所が見つかり、その直し、仕上げに翌日一杯を費やしました。
この過程では、やはりおそらく見えざる援助もあったと思われます。
「これをこうすればもっと良くなる」というのが見えたときが、そうだったと思います。
この光を見つけた瞬間、私は小説としての成功を確信しました。
土星の圧力を跳ね返したのです。
今は、私は楽になっています。
土星はいまだに月の上。
しかし、初期の段階でそのすべてを消化し尽くしたかのように。
土星が月にかかってきたとたん、これだったのです。
げに恐ろしきは、星々のパワー、エフェクト……。
やはりあるものだろなあ、と痛感しました。
しかし、人は自らの力でそれを押し返すこともできるし、逆に取り込んでエネルギーに変えることもできる。土星を「逆境・試練」→「責任感」といった具合に。
脱稿した原作は、現在ゲラに回っています。
やがて著者校正となるでしょう。
しかし、この土星と月の合。
私の場合、今後一年間、影響を残すことがわかっております。
それはまたいずれ触れたいと思います。
