理想と現実 鳩山政権のチャート |  ZEPHYR

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鳩山政権下での、事業仕分けの前半戦が終了しました。
拙速ではないか、いや、成果が上がっている。
様々な意見があると思いますが、占星術師としての私の立場から申し上げると、「起きるべき事が起きている」ということになりましょうか。

そのうちに解読記事を書こうと思いながら、なかなか暇がなくてできませんでしたが、ここで鳩山政権の未来について解読しておこうと思います。
これは首相指名時のチャートを使います。
顕著なのは、土星・天王星のほぼ誤差なしのオポジションが8ハウスと2ハウスでばっちり対向していることです。
8ハウスと2ハウスは、それぞれ「財」に関わる部屋です。通常ならこれは非常に厳しい財政状態を示し、危機的状況と解読できます。
つまり「無駄をなくそう」という鳩山政権の理想(天王星)と、「現にこういう状態なんだよ」という現実(土星)の真っ向からの対立が予測され、その縮図のようなものが見えたのが今回の事業仕分けでした。
ただ、太陽はむしろ土星とこれも誤差なしの合になっていて、理想を掲げた政権がどうしても現実に歩み寄らなければならないという、かなりシビアな構図も見えてきます。

しかし、アセンダントはこの太陽・土星の合、天王星に対して、調停のアスペクトを作っており、どうやらこの調整には成功する、と思えます。
どのレベルでの実現を成功すると判定するのかは微妙な話になってきますが、これは国民の総意的なものと考えても良いかと思います。

ほかにも首相指名時のチャートには、1ハウスの木星・海王星の合に対して、7ハウスの月・金星の合がオポジションで対向するという、これもまた非常に強力なハードアスペクトが見られます。
1ハウスの木星・海王星だけを見ると、なにかがいい加減に置き去られてしまいそうな印象も持ちます。
ルーズで放漫なキャラクターも、どこかに持っているのかも知れませんが、現状ではあまり見えてきません。
むしろ、これは1ハウスと7ハウスの対向構図そのものに大きな意味を見いだすべきかも知れません。
1ハウスは自分、7ハウスは他者(対人関係そのもの)ですから、真っ向からの対立を余儀なくされる。
それもその相手は、女性的な側面を持つのではないか?
なぜならば、金星も月も女性的な星だからです。

対向が起きているのは、水瓶座と獅子座なので、ここでも理想とエゴのぶつかり合いというのが見えてきます。
鳩山政権が進む道は、まさに正面突破の道。
そのように見受けられます。

ちなみに、首相指名時に冥王星は土星・天王星に対してゆるいTスクエアでした。
これもなければおかしいようなアスペクトで、冥王星的な破壊の力を導入しなければ、現状は打ち破られません。

現在、土星・天王星のハードアスペクトは消えています(首相指名時チャートの話ではなく、現在の空の話です)。来年にまた復活する時期はありますが、これでものような大きな不況をもたらすことはもうないでしょう。
現在は土星と冥王星のハードアスペクトが強力に働いています。
前にも申し上げたように、これは「限界を突破する力」「現状を打開する力」として使うことができます。

そんな空の下で、まさにそのようなことに着手している鳩山政権。
今後のなりゆきを見守ってゆきたいです。
蛇足ですが、この政権が最初に大きな問題を抱えるのは、12月ではないかと愚考します。

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註 今回の解読では、首相本人の生年月日によるチャートは使用しませんでした。
あくまでも、指名時のチャートです。